名馬
ソットサス(
Sottsass)の全弟となる
シンエンペラー(牡3、栗東・
矢作芳人厩舎)が、史上初となる
凱旋門賞(3歳上牡牝・G1・芝2400m)のきょうだい制覇を狙う。
シンエンペラーは父
Siyouni、母Starlet'sSister、母の
父Galileoという血統。全兄の
ソットサスは19年の仏ダービー、20年のガネー賞と
凱旋門賞の勝ち馬。半姉の
シスターチャーリー(
Sistercharlie)はG1を7勝している。この血統が評価されて、22年のアルカナ・
ドーヴィル1歳セールでは210万ユーロ(約3億円)の高値となった。
ここまで7戦2勝。昨年の
京都2歳Sで重賞初制覇。その後は王道を歩み、
ホープフルSと
弥生賞が2着、
皐月賞が5着、
日本ダービーが3着と勝ち切れなかったが、世代
トップレベルの力を示してきた。そして
凱旋門賞の
ステップレースとして参戦した前走の
愛チャンピオンSでも僅差の3着に健闘。迎える大目標の今回、大手ブックメーカーでも上位人気に支持されているように、日本競馬の悲願である
凱旋門賞制覇は手の届くところに来ている。
今回はもう一つの「史上初」もかかる。意外かもしれないが、
凱旋門賞のきょうだい制覇は未だかつて一度もないのだ。父仔制覇、母仔制覇はともにあるので不思議だが、今年はレースに新たな1ページが刻まれるかも。そういった意味でも
シンエンペラーの走りに要注目となる。