「
菊花賞・G1」(20日、京都)
19年に香港国際競走を取材した際、帰りの飛行機はほぼ満席状態。私は真ん中4列でも中の席だったのだが、奇遇にも
インディチャンプで遠征していた生野賢一助手(音無厩舎)と隣同士になった。お疲れだったとは思うが、好奇心旺盛な私の質問にも親切に答えてくれて感謝。気がつけば、音無厩舎の定年解散が近づいてきたが、豊富な経験があり、人格者でもある彼ならどこへ行っても心配ないでしょう。
彼は騎手時代、09年福島牝馬Sを
ブラボーデイジーで制しているが、私的には
ヘデントールの祖母に当たる
エンシェントヒルの印象が強い。ダート馬には珍しい“切れる”脚を使う牝馬で、現役時代はオープン特別を4勝。展開に左右されるため不発に終わることもあったが、ハマった時の切れ味は強烈で、毎度スリリングなレースぶりに魅了されていた。
SS系
ステイゴールドの軽さが加わった
母コルコバードは、芝の中距離で5勝。19年
阪神大賞典(10着)がラストランであったように、晩年は長距離適性も示した。その母とマッチングしたのが万能型
ルーラーシップ。産駒はマイル~長距離まで幅広く活躍しており、
菊花賞は17年に
キセキが制した。本馬は体形的に中距離型に思えるが、恐らく心肺機能はかなり高いはず。距離の壁を乗り越えられるだけのポテンシャルを秘めた配合だ。
提供:デイリースポーツ