今年も
阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳牝・GI・芝1600m)は抽選組に要注目だ。9分の2の狭き門を突破して、
ショウナンザナドゥ(牝2、栗東・
松下武士厩舎)と
ジューンエオス(牝2、栗東・
武英智厩舎)の2頭がゲートインにこぎつけた。賞金400万円組と侮るなかれ、06年から08年にかけては3連覇。2年前の22年には12番人気の
シンリョクカが2着に健闘しているのだ。当然、今年の2頭も軽視は禁物となる。
とりわけ期待できるのは
ショウナンザナドゥだ。22年のセレクトセール当歳で1億8500万円(税抜)の高値となった
キズナ産駒。前走の
アルテミスSでは中団からしっかりと脚を伸ばし、勝った
ブラウンラチェットから0秒2差、2着の
ミストレスからは僅かにアタマ差の3着に食い込んだ。これぐらいは流れ一つで逆転できる範疇だし、ガサがある馬ではないので、関西圏での競馬に戻るのもプラス。大一番で値段にふさわしい走りを見せて、2歳女王に輝く可能性は十分にある。
もう1頭の
ジューンエオスには未知の魅力がある。過去2戦はともにダート。前走の未勝利(京都ダ1800m)はマイペースで行けたとはいえ、上がり3F最速でまとめての楽勝だったから、ポテンシャルは十分だ。血統構成はダート向きだが、デビュー戦でのスタート直後の走りを見る限り、芝が全くダメとは思えない。大穴として押さえる価値はあるだろう。
11年の
ジョワドヴィーヴル以来となる抽選突破組の勝利となるか。2頭の激走を期待しよう。