◇香港日記(3)
日本と香港の時差は1時間。わずか…ではあっても出張中の身としては忙しい。競馬記者は普段、朝の調教取材を終えれば少しばかり休憩し、昼過ぎに原稿に取りかかるのだが、香港は1時間遅いがゆえに取材を終えれば、もう昼過ぎのパターンが多い。とはいえ、ランチは楽しみの一つ。今回は昼に行った、絶品の飲食店を紹介したい。
香港の地下鉄MTRの上環(ションワン)駅付近で飲茶(ヤムチャ)を楽しめる「六安居」。醍醐味(だいごみ)は小籠包(しょうろんぽう)やギョーザが昔ながらのワゴンで運ばれてくること。湯気が立って食欲をそそり、つい手が伸びてしまう。席は円卓。混雑時は相席になる。
まず、お茶を注文しなくてはいけない。当方のように無知だと飲もうとしてしまうのだが、近くの人が親切に「ウオッシュ」とつぶやいてくれた。なるほど、テーブルに置いてある食器は、お茶を使って洗うのだ。香港の文化に触れながらグルメを堪能するのも、また大切な時間だろう。 (坂田 高浩)
スポニチ