スマートフォン版へ

4年目・川端海翼 “冬コク”からさらなる飛躍へ 単勝回収率驚異の189% 同期に負けじと騎乗技術磨く

デイリースポーツ
  • 2025年01月14日(火) 06時00分
4 8
 25年の中央競馬も2週を消化。金杯デー、3日間開催と世話しない日々が流れているが、25日からは小倉競馬も始まり、難解な予想に頭を悩ませる日々が待っている。そんな私に味方してくれそうなのが、川端海翼騎手(21)=栗東・フリー。昨年の“冬コク”では自身の通算を大きく上回る勝率8・8%、複勝率23・5%をマークし、単勝回収率は驚異の189%だった。穴党は要チェックの若手ジョッキーだ。

 競馬学校38期生としてデビューした4年目の若武者。1年目の22年は中央でわずか1勝に終わるも、23年は5勝、そして24年は10勝。少しずつではあるが、確かな上昇カーブを描いている。「特に大きく変えたことはないんですが、普段から調教に乗って、厩舎の方とコミュニケーションを取っていますね。今はいろんな厩舎に顔を出すようにしています」。トレセンでは朝早くから東奔西走。一日4~6頭の調教を手伝い、さまざまな厩舎との信頼関係を強固にしている。

 同期は今村聖奈佐々木大輔、故・角田大河さんら。周りは早くから活躍するなかで、初勝利はデビューから半年後の9月8日。園田でのヤングジョッキーシリーズTR第2戦だった。「悔しかったですが、差があり過ぎて…。応援という気持ちが強かったです」。当初は気後れしていたが「やれることをやるしかない」と一鞍一鞍大切に騎乗。「大河には聞きやすかったですね」と積極的に教えを乞うこともあったという。そして、少しずつ結果となって表れたのが昨年。「今はもう、同期はライバルです。負けてられないな、と」。追いつけ追い越せで騎乗技術を磨いている。

 2年前の夏にも、浮上するきっかけの一つがあった。「おととし初めて函館に行ったんですが、結果が出ずに1週間で帰ってきてしまいました」。一度は折れかけたが、その代わりにトレセン近郊の牧場に顔を出すように。厩舎だけではなく、牧場とも関係を築き、乗り鞍増加につなげた。昨年は函館から札幌と北海道シリーズにフル参戦。「美浦の方にも依頼をいただくようになりました」。23年には4鞍だった関東馬への騎乗が、昨年は65鞍に急増。勝ち星だけでなく、ジョッキーにとって大事な乗り鞍数も着実に増えているのが信頼の証しだ。

 今年の目標を聞くと、「最低20勝。いや、30勝したいです」と力強く宣言。「今年も夏は北海道に行く予定ですが、その前に土台を固めて行きたいです。去年は小倉でグッと伸びましたが、落馬してしまった。あれが痛かったので…。でも、乗せていただいていることに感謝です。結果を出さないと。気合を入れて追うので、気持ちだけでも伝えられれば」。熱い思いを胸に、今年はさらなる飛躍の一年にしてみせる。(デイリースポーツ・山本裕貴)

 ◆川端海翼(かわばた・かいと)2003年9月18日生まれ、21歳。大阪府出身で北海道育ち。162.5センチ、46.4キロ。父や祖父の影響で競馬に興味を持ち、小学6年時に乗馬を始め、中学卒業後に競馬学校入学。22年3月に栗東・浜田多実雄厩舎からデビューし、同年9月8日の園田10Rで初勝利。23年5月に浜田厩舎を離れてフリーに。血液型B。趣味はテレビゲーム。JRA通算16勝(14日現在)。

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント 4件

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す