日本競馬史上最強馬とも呼ばれる
ディープインパクトだが、その名が全国区になったのがデビュー2戦目の
若駒Sだった。まさに「深い衝撃」となったレースから20年を迎える今年、改めてこの一戦を振り返ろう。
ディープインパクトは2歳12月の阪神でデビュー勝ち。後に重賞を4勝する
コンゴウリキシオーに対し、軽く仕掛ける程度で4馬身差の圧勝。上がり3Fは驚異の33秒1だった。そして迎えた2戦目が年明け1月の
若駒S。ここで再び衝撃の走りを見せることとなる。
単勝1.1倍に支持された一戦、
ディープインパクトは少し出遅れて、道中は最後方を追走した。逃げた
テイエムヒットベと番手の
ケイアイヘネシーが後続を大きく引き離す展開。向正面で先頭とディープの差は約20馬身あっただろう。しかし、それでも
武豊騎手は慌てるところがなかった。3~4角で馬なりのままジワッと差を詰めると、直線に向くとノーステッキで鋭伸。終わってみれば5馬身差の大楽勝だった。レースの上がり3F36秒1に対し、自身は33秒6。この走りで誰も認めるクラシックの最有力候補に浮上したのだった。
今年の
若駒Sには
ディープインパクトの血を引く馬が6頭、登録している。彼らの走りに注目したい。