生粋のス
プリンターとして名を馳せた
ネロの産駒となる
ニシノレヴナント(セ5、美浦・
上原博之厩舎)が、
アメリカジョッキークラブカップ(4歳上・GII・芝2200m)で重賞初制覇を狙う。
ニシノレヴナントは父
ネロ、
母ニシノアモーレ、母の
父コンデュイットの血統。両親ともに西山茂行オーナーの所有馬。父は16年と17年の
京阪杯を連覇。8勝、2着10回の全てが1200m以下という典型的なス
プリンターだった。産駒も短距離の傾向が強く、これまでの
JRAでの13勝のうち、
ニシノレヴナントの4勝を除いた9勝はマイル以下となっている。一方、母系を見ると母は
JRAで3勝、祖母の
ニシノマナムスメは07年の
愛知杯と08年の
マイラーズCで2着の活躍馬。そして曽祖母の
ニシノフラワーは92年の
桜花賞と
スプリンターズSの覇者だ。本馬は父の祖母であり、母の曾祖母でもある名繁殖牝馬
デユプリシトの3×4のクロスを持っており、名門・西山牧場の結晶のような馬といえる。
ここまで15戦4勝。デビュー当初は1800m以下を使われて勝ち切れなかったが、距離を延ばして軌道に乗った。ここまでの4勝の内訳は2400mで2勝、2500mで2勝。23年12月の
グレイトフルSを制してオープン入り。その後はダイヤモンドSが7着、
メトロポリタンSが6着、
オールカマーが9着、
天皇賞(秋)が10着と結果を残せていないが、レースぶりは着実に良くなっている。まだまだ見限るのは早計だ。
ネロ産駒はこれまで
JRA重賞に延べ5頭が出走し、昨年のダイヤモンドSの
ニシノレヴナントの7着が最高着順となっている。西山茂行オーナーは昨年末の
中山大障害を
ニシノデイジー、先週の
京成杯を
ニシノエージェントで制覇。この勢いに乗り、
ニシノレヴナントが自身はもちろん、父の産駒としても初のタイトル獲得となることを期待したい。