「小倉牝馬S・G3」(25日、小倉)
冬の小倉に熱い思いを携えて臨む2年目の
柴田裕一郎騎手(19)=栗東・中竹。自厩舎の
アリスヴェリテとともに、土曜11R小倉牝馬Sに挑む。
パートナーには忘れられない記憶がある。騎手として第一歩を踏み出した昨年3月。デビュー日に逃げ切りで初勝利を収めた馬だが、落馬負傷で乗れなかったタイミングで重賞を勝たれた。「(悔しさを)ずっと秘めながら日々過ごしています。
アリスヴェリテに会うたびに
マーメイドSを思い出します」。そう唇をかむが、ただ落ち込むだけではなく、ひたむきに自身のレベルアップを追い求めてきた。
1年目は20勝(地方含む)。同期では3番目に多い白星を積み重ねた。師匠の中竹師も「全部に成長を感じられる。人としても成長したし、馬主さんにも『すごくりりしくなったね』と言ってもらった」と、この1年での変貌ぶりに目を細める。そして「勝ちに行くジョッキーを探した」と、手綱を任せたのは弟子だからという理由ではないことを強調した。
「アリスを信じて行くだけ。絶対助けてくれる。今回はアリスとともに笑いたいな」と19歳。勝てば同期で重賞一番星。苦い思い出を塗り替える時が来た。(デイリースポーツ・山本裕貴)
提供:デイリースポーツ