「根岸S・G3」(2月2日、東京)
ダート界に突如現れた新星
フリームファクシが29日、栗東坂路でM・デムーロを背に力強く登坂した。3歳時にはデビュー2戦目から3連勝で
きさらぎ賞を制している素質馬。ダート重賞は初挑戦となるが、勢いに乗ってタイトル奪取へ突き進む。米国遠征帰り初戦の“巨漢馬”
ドンフランキーは、主戦の池添を背に栗東CWで併せ馬を敢行。しっかりと気合をつけられ、パワフルな動きがひときわ目を引いた。
破竹の勢いでダート重賞へ挑む
フリームファクシが好調をアピールした。最終リハは主戦のM・デムーロを背に栗東坂路で単走追い。リズミカルな脚取りで4F52秒0-37秒8-12秒7をマークした。跳ね上がるチップが脚さばきの力強さを物語っている。須貝師は「いつも通りの追い切り。時計は気にするタイプじゃないし、ちょうどいいんじゃないかな」と万全の態勢に納得の表情だ。
3歳時には3連勝で
きさらぎ賞を制し、早くから頭角を現していたが、その後は10戦続けて勝ち星から遠ざかっていた。ただ、3走前に砂へ矛先を向けるとガラリ一変。中団から手応え抜群に伸びて、後続を4馬身突き放した。続く
ベテルギウスSで7着に敗れはしたが、指揮官は「千八だと3コーナーを回るあたりで自分から競馬をやめてしまう」と分析する。再び千四に戻した前走の
すばるSでは、ラ
イバルに3馬身差をつける完勝劇。「馬込みから抜け出した前走は収穫があったんじゃないかな」と手応えを感じているようだ。
ダートでは初の重賞挑戦。メンバーレベルがグンと上がる一戦となるが、トレーナーが「3、4歳時とは違って、今はきちっとレースに集中してくれている。精神的に大人になってきているね」とうなずいたように、しっかりと右肩上がりの成長曲線を描いている。
中1週が続いた後の、中2週での参戦。タイトなローテーションではあるものの、「タフな競馬をしていない分、使っていて疲れている感じはしないね。充実しています」と師。千四ダートは2戦2勝と負け知らず。素質馬が再び重賞舞台で輝きを放つ。
提供:デイリースポーツ