第69回
金盃・S2は29日、
大井競馬場でステイヤー15頭が国内ダート重賞最長となる2600メートルを争った。1番人気に推された
キリンジ(
笹川翼)が
ミヤギザオウに6馬身差をつけて優勝。23年
ジャパンダートダービー2着の実力馬が悲願の重賞初制覇を果たした。1、2着馬には
ダイオライト記念・Jpn2(3月12日、船橋)への優先出走権が与えられた。
6馬身差独壇場
圧巻のロングスパートを決めた
キリンジが白砂を独壇場で駆け抜け、待望の重賞タイトルを手にした。道中は内枠の先行勢を行かせて中団を確保。2周目の3角手前から徐々に外めに進路を取り、鞍上の
ゴーサインが出されると一気に先団を強襲。逃げ粘る
ヒーローコールを並ぶ間もなくかわし去り、大きく力強いス
トライドのままゴールした。
6馬身差の圧勝劇に
笹川翼は「追い切りに乗って、状態に関しては何も不安はなかった。少し仕掛けが早いかなと思ったけど、スタミナがあるのは分かっていたので、最大限に生かしてあげようという思いでした」と手応え以上の走りを見せたパートナーをたたえ、「ダート
グレードでもやれる逸材だと思っている」と自信を深めた。
今年早くも重賞2勝目を飾った渡辺和調教師は「普段の跳びや走り、体つきを見ても、距離延長に広い大井コースはプラスになると思っていた。とても強い競馬を見せられた。まだこれから大いに活躍できる馬だと思っている」とさらなる高みを見据える。今後は権利を取った
ダイオライト記念に向かう予定。
JRA勢撃破へ前途は洋々だ。
◆
キリンジ 父
キズナ、
母タイムピース(父
ルーラーシップ)。大井・
渡辺和雄厩舎所属の牡5歳。北海道新ひだか町・株式会社サンデーヒルズの生産。通算19戦4勝(うち
JRA9戦2勝)。総獲得賞金は1億2315万円(うち
JRA1455万円)。重賞初制覇。馬主は岡浩二氏。
スポーツ報知