栗東の
池添学師(44)は根岸S・
スレイマン、
シルクロードS・
クファシルで東西重賞Vにチャレンジする。
昨年の当週は杉山晴師が根岸Sを
エンペラーワケア、
シルクロードSを
ルガルで制し、通算17人目(21例目)となる調教師の
JRA重賞レース1日2勝を達成。今年は両重賞にエントリーした調教師が池添師、須貝師、安田師、吉村師と大挙4人。2年連続の快挙に期待がかかる。
池添厩舎は重賞初制覇を目指す良血馬2頭を送り込む。東の根岸Sには3冠牝馬
ジェンティルドンナの半弟
スレイマン。ダート中距離で全5勝を挙げているが、陣営は距離短縮で真価発揮の見立て。2走前の
テレ玉杯オーバルスプリント(2着)で7Fを初経験。「小回り(浦和)で追走が忙しかった。同じ1400メートルでもワンターンの東京コースの方が当時より競馬がしやすいと思う」と池添師。大跳びの走法ゆえ「器用な競馬ができない」と言うが、激流で底力比べになりやすい根岸Sは適性合致。最下位に終わったG1初挑戦(チャンピオンズC)から一気の巻き返しがある。
西の
シルクロードSは名牝
エアグルーヴの孫
クファシル。3歳秋に骨折し長期休養を要したが、復帰後はス
プリント戦線に矛先を向けて4戦3勝。指揮官は「新馬戦に騎乗したライアン(ムーア)が“ス
プリンターだ。息遣いがマイラーじゃない”と言っていた」と振り返る。追い切りでも抑えるのが難しいほどの前進気勢を見せ、「馬体の張りがいいし、ス
プリント重賞を使うならそれぐらいの気合乗りがあっても」と期待する。2重賞のレース間隔はわずか15分。のべつ幕なしに、名血の覚醒を目の当たりにするかもしれない。
《重賞1日2勝は過去17人達成》調教師の
JRA重賞1日2勝は過去17人(21例)が達成している。20年以降では安田隆師が20年9月13日(
京成杯AHトロワゼトワル&
セントウルSダノンスマッシュ)、22年5月8日(
新潟大賞典レッドガラン&
NHKマイルCダノンスコーピオン)の2回、上村師が23年12月2日(チャレンジC
ベラジオオペラ&スポニチ賞ステイヤーズS
アイアンバローズ)、杉山晴師が24年1月28日(
シルクロードS
ルガル&根岸S
エンペラーワケア)にマーク。15年開業の池添師は
JRA重賞13勝、21年
京成杯AH(
カテドラル)→
ローズS(
アンドヴァラナウト)で2週連続Vがある。
スポニチ