3月2日のレースを最後に定年となる河内洋調教師が、
東京新聞杯の
ウォーターリヒト(牡4)で7年ぶりの
JRA重賞制覇を狙う。
河内調教師は騎手として
JRA通算14940戦2111勝。GI勝利は22を数え、86年には
メジロラモーヌで牝馬三冠、00年には
アグネスフライトで悲願のダービー制覇を果たした。そして調教師としては05年に開業。
JRA通算4800戦381勝の成績を残している。
東京新聞杯には
ウォーターリヒトを送り込む。ここまで12戦3勝。昨年は
シンザン記念が17番人気で3着、
きさらぎ賞が10番人気で2着。自慢の末脚を武器に、大穴を連発した。その後、春の大舞台では苦戦を強いられたものの、夏場の休養を経て大きく成長。休み明けの3勝クラスを快勝すると、続くリステッドの
キャピタルSも鮮やかに差し切って2連勝。前走の
京都金杯は惜しくもクビ差の2着だったが、勝った
サクラトゥジュールとは内外の差が出ただけで、勝ちに等しい内容だった。今回は3走前と2走前に連勝した東京芝1600mが舞台。目下の勢いも含めて考えれば、今度こそ初タイトルの期待大だ。ちなみに同日の
きさらぎ賞には
ウォーターリヒトの半妹の
ウォーターガーベラが参戦予定。きょうだい同日重賞Vの可能性もゼロではない。
河内調教師はこれまで
JRA重賞を6勝しているが、18年の
平安Sの
サンライズソアが最後。地方では23年に
アイコンテーラーで
JBCレディスクラシックを制しているものの、中央での
ビッグタイトルからは遠ざかっている。定年まで残り1カ月のここで待望の7勝目となるか。母と祖母も手掛けた「ゆかりの血統」
ウォーターリヒトで、忘れられない1勝を手にしてほしい。