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GII時代の最後を飾った砂の女王ホクトベガ 雪降るフェブラリーSを圧勝

  • 2025年02月18日(火) 07時30分
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 今年で42回目を迎えるフェブラリーステークス(4歳上・GI・ダ1600m)だが、実はGIとなったのは97年から。84年から93年まではGIII、94年から96年まではGIIだった。そこで今回はGIIとしては最後の一戦、名牝ホクトベガが制した96年のレースを振り返る。

 この年のフェブラリーSは三つ巴の様相だった。1番人気は3.5倍でビッグショウリ。芝ダート二刀流でキャリアを重ね、3週前の銀嶺Sを快勝。ここで前年のマイラーズCに続く、2つ目の重賞タイトルを狙っていた。2番人気は東京大賞典平安Sを連勝中のアドマイヤボサツで3.9倍。そして3番人気が4.6倍でホクトベガ。久々のダート戦となった前走の川崎記念を5馬身差で圧勝。4kg増の57kgがカギとされていた。

 雪が降る中でゲートが開く。ハナを奪ったのは大井のヒカリルーファスホクトベガは好位直後を追走。アドマイヤボサツも前々、ビッグショウリは中団で脚をためた。レースに動きがあったのは3~4角の中間地点だ。早くもホクトベガが先頭に並びかける。常識的には早めの仕掛け。しかし、鞍上の横山典弘騎手の手応えには余裕があった。その証拠に直線に向くと後続との差を開き、残り200mでは完全に勝負あった。終わってみれば2着のアイオーユーに3馬身半差の大楽勝で、JRAでは4つ目の重賞タイトル獲得を果たしたのだった。その後のホクトベガの活躍ぶりは説明不要。その雄姿は「砂の女王」という肩書とともに、いつまでも語り継がれていくことだろう。

 この翌年の97年、ダート競走の体系整備に伴い、フェブラリーSはダート戦として初めてGIに格付けされた。それ以降、数多くの名馬が参戦し、熱戦が繰り広げられてきた冬の砂王決定戦。今年はどんなレースが見られるのか、楽しみにしたい。

みんなのコメント 10件

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  • あきとさん

    あの日の東京競馬場は大雪だった。寒々しく新聞に雪が積もるくらいだったのを覚えています。ホクトベガとアイオーユーの馬連を2000円持っていてホクホクだったのはいい思い出。今では、一口100円しか買えないので当時20歳の自分が羨ましいとともに懐かしい気持ちになりました。

  • ガリウムさん

    それ以来、牝馬で勝った馬はいない、ハードルの高さ。
    ホクトベガはフェブラリーSの前にエリザベス女王杯と川崎記念を勝ってる。
    典さんが乗るから何でもじゃ無い。

  • ミニチュアダックスさん

    ホクトベガって見たり聞いたりするだけで泣くよ、私
    競馬ビギナーの頃ライスシャワーと共にあまりに強烈な最期で
    砂じゃないけど当時の牝馬三冠目エリ女が一番思い出深い

  • YAS777さん

    今でこそ競馬ファンに定着した地方交流重賞にドバイワールドカップ
    それを最初の頃に両方教えてくれたのはこの馬でした
    今みたいに生配信どころかテレビ中継すらなかった時代
    ドバイで悲しい出来事はありましたがその後この馬が切り拓いた道を多くの馬が続き大きな成果が生まれた 
    悲劇だけはなく歴史を作った馬として名を残してほしいです

  • エリーさん

    ホクトベカの記事を読むと心が熱くなります。レース名をフェブラリーステークスからホクトベカ記念に変えてほしいです。

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