JRAは11日、白浜雄造騎手(栗東・フリー)が2月28日をもって引退すると発表した。
同騎手は1979年9月25日、長崎県生まれ。98年3月7日にデビューを迎え、同年5月3日の京都6Rで初勝利を飾る。デビュー初年度から障害レースに騎乗し、99年の
東京HJを
レガシーロックで制して初タイトル。以降もジャンプ重賞で多くの白星を挙げ、05年に
中山大障害を
テイエムドラゴンで、09年には
中山GJを
スプリングゲントで制覇した。
JRA通算156勝(うち重賞21勝)。
順調にキャリアを積んでいたが、22年8月27日の
小倉SJで落馬負傷。一時は意識不明となる怪我を負い、復帰に向けて懸命なリハビリを続けていたが、このほど引退を決めた。
白浜騎手は「騎手を続けたかったというのが本音ですが、後遺症のためそれは叶いませんでした。子どもの頃に競馬と出会い、その魅力に惹かれ、今日まで馬と共に歩んできました。騎手でなくなる自分は、いったい何者なのか。正直、今はまだ答えを見つけられずにいます」と胸中を吐露。一方で、「人生はこれからも続いていきます。騎手として、そしてホースマンとして得た経験を胸に、夢中になれる何かと出会うために、一歩一歩、新しい人生を歩んでいこうと思います」とも口にし、前を向いた。
多くの支えがあったこれまで。「出会ってくれたすべての馬たち、馬主の皆様、調教師の先生方、騎手仲間のみんな。そして、応援してくださったファンの皆様。リハビリ生活を支えてくださった医療従事者の皆様、
JRAの皆様へ。心から感謝しています。本当にありがとうございました」と感謝の言葉で27年間の騎手人生を締めくくった。