「
雲取賞・Jpn3」(19日、大井)
ダートクラシック戦線に本格派が現れた。単勝1・6倍の断然支持に応えた
ジャナドリアが、好位から抜け出し無敗のまま初の重賞制覇。2着に2番人気の
グランジョルノが入りJRA勢のワンツー決着。ともに「第70回
羽田盃・Jpn1」(4月29日・大井)への優先出走権を獲得した。3着には逃げた3番人気の大井・
スマイルマンボが粘り込み、4着した6番人気の大井・
ペピタドーロとともに、こちらも同レースへの優先出走権をゲットした。
無傷の3連勝を決めた
ジャナドリアが、ダートクラシック本流へ名乗りを上げた。
スタートで若干の立ち遅れ。
ハイセイコー記念勝ち馬の
スマイルマンボが主導権を奪うと、出負けを挽回するように好位4、5番手へ。向正面に入って少し行きたがったが、ルメールがうまくなだめて外めを追走。直線ラスト200メートル手前で懸命に粘る
スマイルマンボに外から襲いかかり、これを難なくクリア。最後は
グランジョルノの猛追も余裕で抑えた。
地方での重賞は20年兵庫CS(
バーナードループ)、南関東重賞は同年
ダイオライト記念(
アナザートゥルース)、さらに大井の重賞では
ジャナドリアの父
ゴールドドリームの勝った18年
帝王賞以来の久々の勝利に、さすがの名手も「なかなか勝つことができなかったからね。きょうはうれしいよ」と破顔一笑だ。
「スタートが上手じゃないのでゲートは反応しなかったけど、すぐにいい脚でいいポジションが取れた。掛かった?まだフレッシュだからね」とうなずいた。デビュー戦以来のコンビに「
パワーアップしていたね。距離は延びても大丈夫。
トップレベルに行ける馬。楽しみだよ」と太鼓判だ。
レース前には「この馬で
東京ダービーを勝ちたい」と話していた武井師もうれしそう。それほどの期待を寄せる好素材に「ダートの中距離馬として理想的。
パワー、持続スピード、メンタル。全てにおいていいです」とベタ褒めだ。昨年は
ハビレを擁して
羽田盃4着、
東京ダービー5着と善戦止まりだったが、昨秋の
菊花賞を
アーバンシックで3歳クラシック初制覇を果たした44歳の若きトレーナーは、今年はダートで!と意気込む。「状態を見ながらになりますが、南関3冠へ行くことになるでしょう」とキッパリ。期待の膨張度は青天井だ。
提供:デイリースポーツ