◆第6回
サウジカップ・G1(2月22日、サウジアラビア・キングアブドゥルアジーズ競馬場・ダート1800メートル=14頭立て)
日本から4頭が参戦し、
坂井瑠星騎手騎乗の
フォーエバーヤング(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎、父
リアルスティール)が香港最強馬
ロマンチックウォリアーとのマッチレースを制し、初の海外G1制覇を成し遂げ、世界最高の優勝賞金1000万ドル(約15億7024万円)を手にした。
日本馬の勝利は23年の
パンサラッサ以来、2度目。管理する矢作調教師はその23年以来、レース史上初となる2勝目を挙げた。これで海外ではG1の9勝を含む重賞15勝目。ともに自身の持つ日本競馬界の最多記録を更新した。坂井騎手と馬主でサイバーエージェント社長の藤田晋氏にとっては海外G1初制覇となった。
大外枠からスタートを決め、4頭が横に広がった先行勢の中の2、3番手を追走。勝負どころで外を進出した
ロマンチックウォリアーが直線で一度は先頭に立ったが、ただ一頭、盛り返して首ほど前に出たところがゴールだった。
同馬は2023年10月のデビューから無傷の3連勝。2024年は海を渡り、サウジダービーとUAEダービーを無傷のまま制したが、
ケンタッキーダービーでは首+首差の3着に敗れた。秋は始動戦の
ジャパンダートクラシックを快勝した後、大目標としていたブ
リーダーズCクラシックに挑み3着。年末の
東京大賞典で快勝し、国内では5戦5勝と横綱の地位を不動のものにしていた。
矢作調教師にとっては自ら手がけた
リアルスティールの産駒で、愛弟子の坂井騎手と初めてつかんだ海外での
ビッグタイトル。喜びもひとしおの勝利となった。
今後はドバイ・ワールドC(4月5日、メイダン競馬場・ダート2000メートル)への転戦を予定。頂点だけを見据え、さらなる高みを目指す世界との戦いが続く。
坂井瑠星騎手(
フォーエバーヤング=1着)「素晴らしい競馬でした。信じられない気持ちです。素晴らしい馬です。(
ロマンチックウォリアーをかわせると?)もちろんそう思って追っていました。この馬を信頼していましたし、誇りに思っています」
矢作芳人調教師(
フォーエバーヤング=1着)「信じられない強さです。(負かした)
ロマンチックウォリアーも素晴らしい馬です。差すと信じていました。(
ロマンチックウォリアーに先に前に出られたが)まだチャンスはあると思っていました。旅が好きな馬なのでそれがよかった。私も旅が好きです」
スポーツ報知