「
ダイヤモンドS・G3」(22日、東京)
直線は独壇場。後続をみるみる引き離した
ヘデントールが、昨年の
菊花賞2着の底力を見せつけて重賞初制覇を飾った。
課題はスタート。4戦続けて後れを取っていたが、この日は他馬と互角に出た。「心配していたスタートを出てくれて、思った以上にいいポジションが取れた」と戸崎圭は勝因の一つに挙げた。道中はリズムと折り合いを重視し、芝目のいい所を選びながらロスなく進んだ。
次のポイントは2周目3~4コーナー。外から
ワープスピードが上がって来るのに合わせて「自分の道は早くつくっておきたい」と動く。この判断が吉と出る。外からかぶせられずにスムーズに進路を確保。4コーナーを先頭で回り、余裕を持って追いだすと、気分良く末脚を伸ばした。
菊花賞2着、マラソンレースでの初タイトルゲットと、長距離適性は申し分なし。戸崎圭は「長いところで走れるタイプなので、楽しみだと思います」と太鼓判。木村師が「G1に持っていっても恥ずかしくないと思っています」と言えば、馬主であるキャロット
ファームの秋田博章氏も「(次走は)皆さんが想像されるところだと思います」と、三者ともに
天皇賞・春(5月4日・京都)を意識する。
木村厩舎は翌日の
フェブラリーSに弾みをつける重賞V。東のG1常連厩舎から、また楽しみな逸材が誕生した。
提供:デイリースポーツ