◆第75回ダイヤモンドS・G3(2月22日、東京競馬場・芝3400メートル、良)
第75回ダイヤモンドS・G3は22日、東京競馬場で行われ、昨秋の
菊花賞2着以来の
ヘデントール(戸崎)が4馬身差の快勝で重賞初制覇を決め、
天皇賞・春(5月4日、京都)に名乗りを上げた。
豊富なスタミナを見せつけた。
ヘデントールは抑えきれない手応えのまま4角を先頭でパス。直線は疲れてフラつく馬も散見されたなか、上がり最速34秒9をマークして最後までまっすぐ、力強く駆け抜けた。勝負どころから早めに進出した戸崎は「なるべく自分の進路を早めに確保しておきたかったし、自分から動ける手応えだったので。かぶされることもなく、直線も気持ちよく走ってくれたと思います」と振り返った。
前走の
菊花賞は出遅れて後方からの競馬となったが、この日は五分に出て好位5番手で運べたのも大きかった。「心配していたスタートを本当に上手に出てくれたので、思った以上のポジションを取ることができました」と戸崎。レースぶりだけではなく、木村調教師が「数字はプラス(10キロ)でしたが、ボテッとはしていなくて、肩幅やお尻も大きくなっていました」と説明した通り、4か月ぶりの今年初戦で馬体が成長していたことが、4馬身差での重賞初制覇につながった。
陣営の期待は高まるばかりだ。キャロット
ファームの秋田博章代表は「スタミナは無尽蔵ですね。次走? 皆さんが考えているところだと思いますよ」と
天皇賞・春を示唆。好発進を決めた
菊花賞2着馬が堂々、長距離G1のタイトルを狙う。(西山 智昭)
◆
ヘデントール 父
ルーラーシップ、
母コルコバード(
父ステイゴールド)。美浦・
木村哲也厩舎所属の牡4歳。北海道安平町・ノーザン
ファームの生産。通算8戦5勝。総獲得賞金は1億8295万1000円。重賞初勝利。馬主は(有)キャロット
ファーム。
スポーツ報知