「1351ターフス
プリント・G2」(22日、キングアブドゥルアジーズ)
日本馬がサウジで躍動した。1351ターフス
プリントでは、一昨年の2歳女王
アスコリピチェーノが
ウインマーベルとの接戦を制し、健在をアピール。レッド
シーターフHCでは、
ビザンチンドリームが快勝で海外重賞初制覇を果たした。ネオムタームCの
シンエンペラーからサウジCの
フォーエバーヤングまで日本馬が4連勝の快挙。世界にその強さをとどろかせた。
最後は日本馬2頭の一騎打ちだった。序盤は
ウインマーベルが外枠からジワッと押し上げてハナを切り、レースをつくる形。手応え十分に粘り込みを図ろうとするところに、直後で脚をためていた
アスコリピチェーノが外から襲い掛かる。最後は松山とルメールの激しい追い比べ。ゴール寸前で頭差とらえ、重賞4勝目を挙げた。海外重賞初V。JRA勢のワンツーフィニッシュとなった。
会心の
ガッツポーズを決めたルメールは「すごくいいスタートが切れて、内側で
ウインマーベルの後ろにつけてベストなポジションが取れました」と思惑通りのレースにしてやったりの表情。「逃げ馬も日本の馬だし、前でしぶといのが分かっていた。外に出したらいい瞬発力を出してくれた。一生懸命頑張ってくれたと思います」と、パートナーの奮闘に自然と頬が緩んだ。
前走の豪州
ゴールデンイーグル12着に続く2度目の海外挑戦で初勝利。黒岩師は「馬の状態が良かったので、スタートを決めていい位置さえ取れればチャンスは大きいと思っていました。いつも最後まで一生懸命走ってくれるので、差を詰めてゴールした瞬間に勝ったと信じていました」と愛馬の底力に最敬礼。「主戦場としてきたマイルより少し短かったですが、小差でも勝てて良かったです。選択肢が広がりました」と胸を張った。今後の路線は未定だが、再び勢いに乗った4歳馬は国内外でさらなる飛躍を目指す。
提供:デイリースポーツ