優勝馬には
大阪杯への優先出走権が与えられるレースとなった別定重量のGII戦。また、このレースを
ステップにドバイや香港へと向かう馬も少なくなく、国内外の上半期のGI競走を占う意味では重要なレースだ。実力馬に有利な別定重量戦だが、中山競馬場芝1800mコースは、スタートから1角までの距離が短い難コースだけにコース実績も考慮したいレースだ。
◎
エコロヴァルツは
ディセンバーS優勝馬。2歳時には福島競馬場芝1800m新馬戦に勝ち、札幌競馬場の
コスモス賞を圧勝。
朝日杯FSではメンバー最速の末脚で
ジャンタルマンタルに迫る2着などクラシック候補レベルの活躍をした。クラシック三冠は思うようなレースが出来ずにやや不完全燃焼だったが、仕切り直し的な前走リステッドレースは飛ばす前2頭を見ながらレースを進め、4角手前からこれらを捕まえにいって最後は突き放した。スケールの大きさを感じさせてきた馬がひと皮むけた印象だった。
〇
ボッケリーニはGIを除く重賞競走で[3-8-1-4]。どんな位置からでも競馬が出来る器用さと立ち回りの上手さ、そして確実に伸びる末脚を武器に、22年
目黒記念など重賞3勝を挙げている。その実績は胸を張れるものだが、今回は昨年夏の
札幌記念で馬場入場後に右後肢跛行を発症し、無念の競走除外となって以来の実戦。9歳という年齢から大きな上積みは考えにくく、2番手とした。
▲
ソウルラッシュは昨年の最優秀マイラー。強烈な瞬発力が武器だが、使える脚が短いため、どちらかと言えば短い直線のコースを得意にし、中でも中山競馬場は[3-0-0-0]と負け知らずだ。ただし、ワンターンコースが[7-4-2-4]なのに対して、コーナー4つのツーターンはダート戦含め[1-0-0-5]。59kgでもあり、少々評価を下げた。
△
シックスペンスはス
プリングS優勝馬。秋の
毎日王冠でも古馬を一蹴しており、この距離は得意だ。しかし、目標としていた
マイルCSは蹄不安により回避し、
昨秋は全休となった。ここは休み明けでやや評価を下げた。
2連覇を狙う△
マテンロウスカイは昨秋の
天皇賞(秋)が0.3秒差5着なら胸を張れる相手関係となった。この舞台で[2-0-1-0]の△
グランディアと、この距離で5勝を記録している△
アルナシームも差のない印象だ。