24年春に8人の調教師が開業して早くも1年が経過。デビュー後に一番星を手にしたのは、最も勝っているのは、さらには重賞勝利数が最も多いのは。この1年の成績にフォーカスしてみよう。
8人の中で一番星を挙げたのは栗東の
高橋一哉調教師だった。2週目の3月16日、4頭目の出走だった
ハクサンバードで初勝利を手にした。前年12月の調教師試験に合格後、抽選で急遽の開業となったため、他の7人に比べて準備期間が1年も短く、馬房数も少なかったが、ここまで10勝をマーク。とりわけ馬を集めることが難しかったと思われる現3歳世代が4頭も勝ち上がっている点は高く評価できる。
この1年で最も勝ち星を挙げたのは
福永祐一調教師で21勝だった。同時開業の他の7人に比べて飛び抜けて多い数字ではないが、出走回数が191回と少なめなので、勝率は11%と高い。何より重賞2勝を挙げるなど、上のクラスで結果を残している点が目に付く。また、重賞勝利数では福永師と
森一誠調教師が2勝で並び、
千葉直人調教師が1勝で続いている。
最後に10月21日に前倒しで開業した
宮地貴稔調教師にも触れたい。ここまで5勝だが、今年に限ればすでに4勝と軌道に乗ってきた印象。順調な歩みといえそうだ。
ここまで勝利数の視点から振り返ったが、これらの数字は開業当初の馬質に左右される部分も。本当の勝負はこれからであり、2年目以降の活躍を注視したい。