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弥生賞ディープインパクト記念・G2」(9日、中山)
前走は決してフロックではない。
ホープフルSで17番人気の低評価を覆し、3着に好走した
ファウストラーゼン。向正面で一気に仕掛ける鞍上・杉原の好判断が光るレースではあったが、ラストの粘り腰は能力があってこそ。きっちりと存在感を示し、1冠目の切符をつかみ取る。
大舞台への切符をつかんでみせる。マイルの新馬戦こそ10着に敗れた
ファウストラーゼンだが、二千に距離を延ばした2走目を快勝。前走の
ホープフルSではスタートの不利で後方からの競馬になりながらも、向正面で一気にまくって3角先頭。2頭にかわされはしたが、しぶとく3着に粘り込んだ。菊本助手は「ジョッキーがうまく乗ってくれました。特殊な展開で、それがハマったかなという印象もありますが、最後まで頑張ってくれました」と振り返る。
まだ幼さが残り、集中して走ることができないため、チークピーシーズやブリンカーなどを装着。さまざまな工夫を施して好走につなげてきた。同助手は「まだまだしぐさは子どもですが、少しずつ大人になってきて、集中力とかも増してきていると思います」と成長を感じ取っている。
G1での激走後はさすがに疲れが出たが、しっかりとケアをして順調に調整を進めている。1週前追い切りの動きも良く、またがった杉原も好感触だ。菊本助手は「状態は良さそうです。スタミナがあって心肺機能も強いと思います。昨年末とは馬場が違うので速い時計に対応できるかどうか。できれば時計はかかってくれた方がいいかなという感じはします。メンバーはそろいましたが、権利が獲れたらいいですね」と力を込める。
前走がフロックではないことを証明し、クラシック本番へ向けて存在感を増す走りを見せつける。
提供:デイリースポーツ