昨年のヴィクトリアMを14番人気の単勝208・6倍で制した
テンハッピーローズ(牝7歳、栗東・高柳大)が近日中に競走馬登録を抹消し、繁殖入りすることが5日、分かった。管理する高柳大師が明らかにした。
同馬は20年8月に小倉でデビュー。1200メートル戦の新馬戦で白星発進を決めると、続く
サフラン賞で2着、アルテミスSで3着。3歳春はクラシックへの出走がかなわなかったが、1勝クラスから一歩ずつ階段を上がり、22年5月の
フリーウェイSを制してオープン入りを果たした。その後、23年8月の
朱鷺Sでリステッド初勝利を挙げ、G1初挑戦だった昨年5月のヴィクトリアMでは14番人気の低評価を覆し、G1初Vを飾った。
同11月には米国で行われたB
Cマイルに出走し、見せ場十分の4着。今年2月にサウジアラビアで行われた1351ターフス
プリント(7着)がラストランとなった。
高柳大師は「調教で動いていたので、デビュー前から能力があるなと思っていましたが、性格的に距離はもたないだろうな、と。千四でじっくり乗る競馬を教えて、教えて、
ヴィクトリアマイルでやっと実を結びました。直線で抜けた瞬間は“残ってくれ”という気持ち。ゴールするまで勝ったとは思いませんでした。アメリカでは『
クレイジーホース』なんて言われた馬。お母さんになってからは、おっとりした馬を産んでほしいです」と、これまでの頑張りをたたえ、繁殖入り後の活躍にも期待した。
提供:デイリースポーツ