確かな一歩を踏み出した。長い歴史を持つJRAの中で史上初の女性調教師となり、5日に厩舎を開業させた
前川恭子調教師(47)=栗東=が、9日の阪神7R(芝2000メートル)で初陣を迎えた。
送り出したのは、4日に定年解散した木原厩舎から引き継いだ
テクネチウム。鞍上には
永島まなみ騎手(22)=栗東・高橋康=を配して挑んだ。道中は中団の内めで待機したが、3角からのペースアップについて行けず後方2番手に。それでも、直線では盛り返すように脚を使って8着(9頭立て)でフィニッシュした。
検量室前で人馬を出迎えた前川師は「まず、無事に帰ってきてくれて良かったと思います」と安どの表情。続けて「調教師として迎える初めてのレース。(調教助手時代に)担当馬を送り出す時も毎回心配していましたが、同じくらいそれはありました。でも、感慨深いものがありましたね。スタッフさんはみんなやる気がある方で、ベテランばかり。心強いです。きょうもたくさん応援に来てくれました」と、調教師としてのスタートをかみしめていた。
提供:デイリースポーツ