名牝
エアグルーヴの曾孫となる
デシエルト(牡6、栗東・
安田翔伍厩舎)が、
金鯱賞(4歳上・GII・芝2000m)で重賞連勝を狙う。
デシエルトは父
ドレフォン、
母アドマイヤセプター、母の
父キングカメハメハの血統。母は12年の
京阪杯の2着馬。祖母の
アドマイヤグルーヴは03年と04年の
エリザベス女王杯、曾祖母の
エアグルーヴは96年の
オークスと97年の
天皇賞(秋)、4代母の
ダイナカールは83年の
オークスの覇者。近親には
ドゥラメンテや
ルーラーシップ、
ジュンライトボルトなどの活躍馬が並ぶ。19年のセレクトセール当歳では2億5000万円(税抜)の高値で取引された。
ここまで14戦6勝。デビューから無傷の3連勝で
若葉Sを制し、22年秋にはグリーンチャンネルCでレコード勝ち。芝ダートの二刀流で飛躍するかと思われたが、その後はダートで物足りないレースが続いた。待望の復活は昨秋。2年半ぶりの芝となった
アンドロメダSで待望の5勝目を手にすると、前走の
中日新聞杯では圧巻の逃げ切りで重賞初制覇。一気に芝中距離路線の惑星的存在となった。今回はさらに相手が強くなるが、自分の形なら十分に好勝負になるはずだ。
国内のセールで取り引きされた馬に限ると、過去最高額のGII勝ち馬は09年のステイヤーズSを制した
フォゲッタブルの2億4500万円(税抜)。したがって
デシエルトが勝てば首位浮上となる。新記録を打ち立てるとともに、春のGI戦線に飛躍することを期待したい。