武豊騎手が
デシエルト(牡6、栗東・
安田翔伍厩舎)と初コンビを組み、
金鯱賞(4歳上・GII・芝2000m)の27年ぶり4勝目を狙う。
武豊騎手はこれまで
金鯱賞に27回騎乗している。GIII時代の91年に
ムービースター、93年に
ウィッシュドリームで勝利しているが、ファンの記憶に強く残っているのは98年の
サイレンススズカだろう。スタートからグングンと後続を引き離すと、前半1000mが58秒1のハイペースも何のその、直線でも脚色は衰えることなく、2着の
ミッドナイトベットに1秒8もの大差をつける圧勝を演じた。そのインパクトは強烈で、唯一のGI制覇である
宝塚記念を差し置いて、
サイレンススズカのベストレースと言われるほどだ。
今年のパートナーは
デシエルトだ。一時期は厳しいレースも続いたが、昨秋に突如として復活。前々走の
アンドロメダSで2年1カ月ぶりの勝利を手にすると、前走の
中日新聞杯で重賞初制覇を果たした。それも締まったペースで逃げながら、後に
日経新春杯を制する
ロードデルレイに2馬身差の完勝。ここに来てグングンと力を付けている印象が強い。
武豊騎手は初騎乗となるが、祖母が
アドマイヤグルーヴ、曾祖母が
エアグルーヴだから、文句なしにゆかりの血統。このタッグを楽しみにしていたファンも多いだろう。
27年ぶりの戴冠を果たし、
川田将雅騎手と並んで現役最多タイの4勝目となるか。前日に56歳の誕生日を迎えたばかりのレジェンドの手綱捌きに要注目となる。