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飛躍の年へ!2年目長浜「コツコツと」技術力UP誓う

スポニチ
  • 2025年03月12日(水) 05時05分
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 日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週担当するのは東京本社・面来陽介(34)。年明けから好調なスタートを切ったデビュー2年目の長浜鴻緒(19)を取り上げる。

 2年目のジンクスを吹き飛ばす。美浦所属のホープが年明けから存在感を示している。長浜は25年の開幕日となった1月5日中山7R(アンブロジアーナ)を勝利して上々の滑り出しを決めた。青森出身の19歳は「ここまでいい流れで来られていると思います」。全7勝のうち中山5勝、東京2勝。昨年0勝だった東京でも既に結果を残している。「デビュー当初は(東京は)苦手かなと思っていたが最近はどこも変わらなくなってきた」と成長を実感している。

 ルーキーイヤーは19勝。デビュー戦(オオゾラヒバリ)でいきなり2着、翌週の4戦目でうれしい初勝利を挙げた。華々しいスタートを飾ったが長浜にとっては満足のいく結果ではなかった。「チャンスをものにできなかった。2、3着が多かったし勝てたレースはもっとありました」と振り返る。

 競馬の悔しさは競馬で晴らすしかない。日々の調教に加え、トレセンを離れれば地方交流競走にも積極的に騎乗。トレーナーをつけて体力強化に励むなど忙しい毎日を送る。それもこれも全て関わる人たちの笑顔のため。「(レースで勝った後)笑顔で迎えてくれると、こっちも凄くうれしくなる」と長浜。「もちろんファンの方々の声援もモチベーションになっています」と目を輝かせる。

 今年もフレッシュなルーキーたちが次々とデビュー。一気に7人の後輩ができた長浜は「これまでは先輩を追うだけの意識だけだったけれど、より一層本気で頑張らなきゃいけない」。気を引き締めて負けん気をのぞかせるが、レース直後は後輩たちの声に真摯(しんし)に耳を傾ける。「自分もしんどい時があった。ちゃんとアドバイスができるようになりたいし、それには競馬でしっかり乗れるようにしたいです」と背中で引っ張っていくつもりだ。

 飛躍の年のポイントは“馬群をさばく”技術を上げること。「外に持ち出せなくて詰まってしまうことが多い。もっと内を突けることができれば」。ただ勝つだけではなくレース内容も重視する。「もちろん重賞に乗りたい気持ちもありますが、コツコツと積み重ねていくことが大切」。泰然自若の姿勢で突き進む。

 好青年という言葉がぴったりな長浜。何を聞いても丁寧にハキハキと笑顔で返答してくれた。最近のマイブームは家具探し。「小さい頃から家具を見ることが好きで(笑い)。暇があればお店にも見に行っちゃいます」。次に取材する時は、どんな家具を買ったのか聞こうと思う。

 ◇長浜 鴻緒(ながはま・こお)2005年(平17)11月12日生まれ、青森県出身の19歳。美浦・根本厩舎所属。24年3月デビュー、同9日の中山2Rグリントリッターで初勝利。JRA通算594戦26勝。

 ◇面来 陽介(おもらい・ようすけ)1990年(平2)9月7日生まれ、埼玉県出身の34歳。元消防士。1年間の見習い期間を経て昨年4月にコラムデビュー。

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