「ス
プリングS・G2」(16日、中山)
重賞勝ち馬不在で混戦模様漂うス
プリングS。開業3年目を迎えた
緒方努調教師(46)=栗東=は
ニホンピロデヴィンとともに、自身3度目となる重賞の舞台へ挑む。小倉で初勝利を挙げ、続く
あすなろ賞は逃げて2着。右肩上がりの成長を続ける若駒が、
皐月賞(4月20日・中山)への切符を手に入れ、クラシックロードへ名乗りを上げる。
高い先行力を生かして、1月の小倉開幕週で初白星を挙げた
ニホンピロデヴィン。開業3年目を迎えた緒方師にとって今回は、
リキサントライで挑んだ昨年4月の
アンタレスS(16着)以来となる重賞挑戦だ。「こういう馬をもっとつくっていきたいです」と力強く口にする。「人が意識し過ぎると馬に伝わる。ケアしつつ、いつもと変わらない状態で連れて行きたい」と重賞でも“自然体”でベストを尽くす姿勢だ。
昇級初戦となった
あすなろ賞では好発進を決め、枠も生かして先手を奪った。勝ち馬の決め手は一枚上手だったが、3着以下を2馬身以上突き放しての2着を確保。「ペースは遅かったですが、勝ち馬に負けた以外、内容としては良かった」と指揮官は健闘をたたえる。
中3週での参戦でも調整は順調。1週前には栗東坂路でしっかりと追われ、併せた
デルマカンノン(7歳2勝クラス)に抜群の手応えで半馬身先着した。「大きな疲れもなく、いい状態で来ています」と納得の表情だ。
メンバーレベルがグンと上がる一戦になるが、「行き脚がついているので先手を奪っていますが、自在性があります。センスの良さもありますし、体もしっかり増えてきていますね」と素質をひしひしと感じている。いざ、重賞タイトル初奪取へ。ここをモノにして、厩舎ともどもさらなる高みへ歩を進める。
提供:デイリースポーツ