「
ダイオライト記念・Jpn2」(12日、船橋)
外から最後にひと差し。2番人気の
セラフィックコールが雨中の決戦を首差で制して、昨年に続く連覇を決めた。早めに抜け出した紅一点の3番人気
グランブリッジが2着。逃げた6番人気の
メイショウフンジンが3着に粘り、上位をJRA勢が独占した。
4馬身差で楽勝した昨年とは違って、今年は首差の辛勝だったが、鞍上の叱咤激励に応えた
セラフィックコールが連覇をもぎ取った。
激しい早春の雨が降りしきる中での一戦は、スタートでやや後手を踏んだ
メイショウフンジンが二の脚を利かせて主導権。道中は縦長一本棒の展開に離れた5番手を追走。行き脚がひと息のシーンもあったが、2周目の3コーナー手前からエンジンを噴かせて行くと、先頭とは10馬身以上あった差をグングン詰めて4角では4番手に上昇。直線を向いて早々に先頭に立った
グランブリッジを目がけて外から襲いかかると、最速の上がりを駆使して首差かわしてフィニッシュした。
先週の中山牝馬Sで
シランケドを勝利に導き、1年ぶりの重賞Vを決めたばかりのM・デムーロが、今度はダートで21年
東京大賞典(
オメガパフューム)以来の重賞V。しかも思い出深い船橋で初めてのタイトルだ。09年12月に船橋の闘将こと故・川島正行調教師のもとで1カ月間短期免許を取得していた場所。「懐かしい。そう、船橋でやっと勝てた。とてもうれしいね」と相好を崩した。
昨年はチャンピオンズC10着から。今回も同12着から全く同じローテで連覇をつかんだ寺島師も笑顔だ。「枠も良かったし、雨で前が離れてくれてキック
バックを受けずにうまく立ち回れました。いろいろかみ合ってくれたレースでした」と満足そうにうなずいた。
デビューから5連勝でみやこSを制したほどの好素材。昨年は当舞台V以降、
川崎記念、
帝王賞で5、8着とはね返された。5歳とはいえ、まだキャリアは11戦目と浅く、さらなる飛躍が期待される一頭。「能力は高いし、気持ちも強い。G1タイトルへ向けて頑張ってほしいね」と鞍上はエールを送る。次走は未定だが、昨年の悔しさをバネに今年は一気に本格化へ。その成長が楽しみになった。
提供:デイリースポーツ