「
金鯱賞・G2」(16日、中京)
2連勝中の
デシエルトが12日、栗東坂路での最終追い切りで好気配を漂わせた。今回はレース前日の15日に56歳の誕生日を迎える
武豊と新コンビを結成。レジェンドは「この年でも有力馬を依頼してもらってありがたい」と、
サイレンススズカで制した1998年以来、27年ぶりの
金鯱賞制覇を見据えた。
連勝街道まっしぐらだ。
アンドロメダS&
中日新聞杯を鮮やかな逃げ切りで制した
デシエルトは、栗東坂路で4F54秒3-39秒6-12秒8をマーク。久々でも力強い脚さばきを披露した。安田師は「1週前追い切りでしっかり負荷をかけられましたが、終わってからもう1段階気持ちが入っても危険なゾーンにはいかないと思って、日曜(9日)にも強めの負荷を与えました。それで戦闘モードに入ったので当週はなだめてという感じです」と説明。前進気勢が強い馬だけに、慎重に
テンションなどを確認しながら調整を重ねてきた。
今回は15日に56歳の
バースデーを迎える
武豊と新コンビを結成。鞍上にとっては
サイレンススズカで大楽勝した98年以来、27年ぶりの勝利へ挑む。
武豊は「かなり前向き過ぎるところがある馬かなと。でも、あまり先入観を持たずに乗りたいと思います。2連勝は強いレースをしているし、スローでもないなかで強い相手に逃げ切っています。ポテンシャルが高そうで楽しみ」と期待する。「56歳だからといって何も考えていないけど、この年でも有力馬を依頼してもらってありがたいですね」と、きっちり結果で返すつもりだ。
乗り難しい面はあるが、自分の
スタイルに持ち込めれば粘りは強じん。指揮官も「他の馬の出方もあるのでジョッキーに任せています。逃げてくださいとリク
エストはしませんが、前進気勢が強いので他の馬の後ろで収まるイメージが湧かない。この馬のリズムなら自然と逃げる形になるのではないかと思います」と戦いを見通した。課題はあるものの、能力は間違いなし。重賞初制覇を飾った舞台で、レジェンドを背にさらなる輝きを放つ。
提供:デイリースポーツ