皐月賞トライアル「第74回ス
プリングS」(3着までに優先出走権)の出走馬が13日、確定した。
あすなろ賞2着の
ニホンピロデヴィンを送り込む
緒方努師(46)は開業3年目の若きトレーナー。人馬ともに重賞初制覇をつかみ、クラシックの舞台を目指す。
開業3年目の緒方師が
ニホンピロデヴィンで重賞初制覇を目指す。重賞挑戦は23年プロキオンS(
ロイヤルパールス15着)、24年
アンタレスS(
リキサントライ16着)に続く3度目になるが、気負いはない。「こればかりは(馬との)巡り合わせだと思っています。人間が焦っても仕方がない。いつも通り自然体で挑みたいです」と淡々と語った。
昨年12月の新馬戦からずっと在厩で調整を進めてきた
ニホンピロデヴィンは3戦目、冬の小倉開催で初勝利を飾った。前走
あすなろ賞は持ち前のスピードでハナを奪うと、直線は後続を突き放して逃げ切り態勢。最後は惜しくも勝ち馬の決め手に屈したが7番人気2着で見せ場をつくった。「デビュー前から、いい素質を持っているのは分かっていました。調教を積み、だいぶ筋肉がついたことで能力を発揮できるようになった。少しずつ馬体重が増えて、成長を感じています」と前向きな言葉を並べる。
ここ2走で騎乗している小沢は23年4月9日の未勝利戦(
タマモマスラオ)で緒方師に初勝利を届けた、記念すべき騎手。トレーナーは「彼とは普段から馬のことで、いろいろ相談などをしたり(お互いのことを)理解し合える間柄。信頼関係ができていて、頼もしい存在です。その彼と重賞に臨めるのは素直にうれしい」と心境を明かした。
今年は重賞勝ち馬不在で混戦ムードが漂う。「レースセンスの良さがセールスポイント。逃げても、控えても展開に応じて自在に立ち回れる。(本番の)権利はもちろん、勝ち負けまで期待しています」。同馬を生産した友田牧場は先週の
弥生賞ディープインパクト記念を
ファウストラーゼンで制した。牧場の勢いも味方に初のタイトルを狙う。
◇緒方 努(おがた・つとむ)1978年(昭53)12月22日生まれ、福岡県出身の46歳。05年から松田国厩舎に所属。13年から作田厩舎、飯田雄厩舎でキャリアを積み、22年に調教師免許を取得した。翌年3月に厩舎を開業。
JRA通算457戦14勝(13日現在)。
《前走1勝クラス組活躍》近年のス
プリングSは前走1勝クラス組が活躍。過去10年で同組は【7・6・3・34】の成績。そのうち前走で2~4着に敗れていた馬も1勝、2着2回、3着1回と4頭が馬券に絡み、本番への優先出走権を手にした。また、
あすなろ賞組も16年
マウントロブソンが1着、18年
エポカドーロが2着に好走。
あすなろ賞2着の
ニホンピロデヴィンもチャンスは十分ある。
スポニチ