4月末からホッカイドウ競馬で、6月には
中央競馬でも新馬戦がスタートする。昨年は
サートゥルナーリア産駒が27勝、
ナダル産駒がダートで次々に白星を挙げて話題を集めた。新種牡馬の活躍は2歳戦線での見どころのひとつだが、今年デビューを迎える注目の産駒といえば。
ロックバンド・TUBEの前田亘輝氏の愛馬として、ダート短距離路線で活躍した
ノブワイルドは、初年度に2頭が血統登録されている。
ノブワイルドは父
ヴァーミリアン、
母コウエイベスト、母の
父アンバーシャダイの血統。
JRAでデビューを迎え、2戦目に札幌ダ1000m戦で大差勝ちを収め、翌年夏から南関東でのキャリアをスタートさせる。下級条件からコツコツと白星を積み重ね、18年の
テレ玉杯オーバルスプリントで初タイトル。翌年には同レースを連覇するなど、地方屈指の快速馬として鳴らし、9歳までに重賞5勝を挙げた。通算成績は39戦13勝。
21年1月の
船橋記念で故障により競走中止となったが、治療の末に北海道新冠町の白馬牧場で種牡馬入り。初年度は8頭に種付けを行い、うち2頭が血統登録されている。「
ノブフランクリンの2023」は両親共に前田亘輝氏の元所有馬で、血統面から注目したい1頭。81年
有馬記念ほか重賞5勝を挙げた
アンバーシャダイと、
サクラバクシンオーの母として知られる
サクラハゴロモの全きょうだい3×3をはじめ、
サンデーサイレンス4×4などの強烈なクロスを持つ。血統的にはマイナーではあるが、ポテンシャルは秘めていそうだ。
また、もう1頭の「
ミスローラの2023」は、伯母に16年
関東オークス2着の
ミスミランダーがいる血統。まずはともにデビューへとこぎ着け、昨年暮れに亡くなった父に白星をプレゼントしたい。数少ない後継の中から、大きなステージで活躍する馬は現れるだろうか。