春のクラシックロードに続く戦いが今週も繰り広げられる。土曜阪神のメインは最後の
皐月賞トライアル「
若葉S」(2着まで
皐月賞優先出走権)。一族に活躍馬多数の名血を受け継ぐ逸材
デルアヴァーが最終切符獲得に挑む。
ロマンあふれる血脈の最高傑作になり得る大器
デルアヴァー。天皇賞馬の祖
母ヘヴンリーロマンス、重賞6勝の
母アムールブリエを筆頭に一族を手がけてきた丸内助手が潜在能力の高さを証言する。
「スケールの大きな馬。秘めている能力は一族の中でも一番だと思う。一族のいいところを受け継いで、悪いところはないような感じ。(伯父で16年
JBCクラシック優勝)
アウォーディーの反抗的なところをなくして、(叔父で16年UAEダービー優勝)
ラニの攻撃的なところをなくした感じ。
パワーもそうだし、いろいろな面で一番」
陣営の大きな期待は勇猛果敢なローテーションからもうかがえる。福島新馬戦Vから2戦目で登竜門の
東スポ杯2歳S(5着)へ。続けてG1
ホープフルS(9着)にも挑んだ。同助手は「いいところで走らせてきて、(
東スポ杯2歳Sでは
クロワデュノールと同タイムの)上がり3F最速をマークして片りんは見せていた」と手応えを口にする。
成長力に富む奥手な血統ゆえ、2歳戦では完成度の高いラ
イバルに後れを取ったが、王道を歩んだ経験は大きな強みになるはずだ。今年に入り、
東スポ杯2歳S組からは2着
サトノシャイニングが
きさらぎ賞を圧勝。
ホープフルS組からは3着
ファウストラーゼンが
弥生賞ディープ記念、4着
ジュタが
若駒S、11着
マスカレードボールが
共同通信杯、13着
ピコチャンブラックがス
プリングSを勝ち、
ステップレースを総なめ。当路線のレベルの高さが浮き彫りとなった。
CWコースでの1週前追いでは自己ベストを大きく更新する6F80秒0の好時計。「やりたいことができた。(当初の大
寒桜賞から)目標を切り替えた影響もない」と調整は順調そのもの。丸内助手はこの一族だけでなく、G14勝
ラッキーライラックも育てた腕利き。「勝ち気な性格なので一歩間違えれば大変なことになる。おだて過ぎてもダメだし、そこの
バランスを取りながら」。繊細なかじ取りの成果が花開く春がやって来る。
スポニチ