伝統の長距離重賞「第73回
阪神大賞典」の出走馬が20日、確定した。昨年の2着馬
ワープスピードが美浦で木曜追いを行った。水曜の降雪が影響して“1日スライド”の最終リハとなったが、Wコースで落ち着いた走りを披露。ここで念願の初タイトル、大目標の
天皇賞・春に向けて格好を付けておきたい一戦だ。
水曜は吹雪、
ワープスピードは予定していた最終追いを1日スライドした。仕切り直しの木曜追い。その影響は一切見せず、水分の残ったWコースをパワフルに駆け抜けた。高木師は「(前日に)予定していたメニューをこなせました。それほどの負荷はいらないし、1日遅れたけど順調ですね」と表情を緩めた。
バトルクライ(6歳オープン)を約2馬身先行する形。重いウッドチップをかき上げ、力強く進んで行く。僚馬を内に迎え入れた直線は追われて併入。5F67秒0~1F11秒9をマークした。1週前追いは格下に遅れ、この日も手応えでは大きく見劣る内容。それでも指揮官は全く意に介さない。「調教で走るタイプではないけど頑張っていたよ。(休み明けを)使っているから多少落ち着きは出てきたかな」と伝えた。
昨秋は3200メートルのG1
メルボルンCで2着に入り、スタミナを世界に証明した。滞在先の
オーストラリアで測定した心肺機能の高さも申し分なかった。「ペースメーカーで(数値を)出してもらったら、やはり心臓が良かったですね」と師。自身も無尽蔵のエネルギーを抑え込むのが難しいらしく「普通は調教前にうるさくなるのですが、この馬は調教後の方がうるさくなる。だけどイレ込んでいる感じではない。気持ちが若いんでしょうね」とうなずいた。
前走ダイヤモンドSは勝ち馬
ヘデントールとの一騎打ちに敗れて4着。それでも3~4角で外を駆け上がり、海外帰り初戦でも見どころ十分だった。トレーナーは「目標は
天皇賞・春(5月4日、京都)ですが、いい結果を出したい」と意気込む。昨年2着のリベンジ、そして初の重賞タイトルへ。先に見据える大舞台まで、息切れの心配はない。
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コパノサントス 坂路4F54秒6~1F12秒7(梅田師)先週びしっと追っているし、今朝はさらっと調整。外傷明けだった前走と比べて状態は断然、良くなっている。距離は全く心配ないし、能力も高い馬。楽しみにしています。
スポニチ