昨年のスプリンターズSを制したルガル(牡5、栗東・杉山晴紀厩舎)が、高松宮記念(4歳上・GI・芝1200m)で2つ目のGIタイトル獲得を狙う。

　ルガルは父ドゥラメンテ、母アタブ、母の父New Approachの血統。曾祖母のイーストオブザムーン(East of the Moon)は94年に仏G1の仏1000ギニー、仏オークス、ジャックルマロワ賞を制覇。4代母のミエスク(Miesque)は87～88年の米G1・BCマイルを連覇するなど、仏英米でG1を10勝した歴史的名牝だ。近親にもキングマンボ(Kingmambo)を筆頭に世界各国のGI馬がズラリと並ぶ。

　ここまで14戦4勝。昨年のシルクロードSで重賞初制覇。続く高松宮記念は道悪に加え、レース後に判明した骨折の影響もあったのか、10着に大敗したが、この一戦は参考外だろう。休み明けだったスプリンターズSは9番人気の低評価だったが、好位から堂々の押し切り。鞍上の西村淳也騎手と人馬揃ってのGI初制覇を果たした。前走の香港スプリントは11着だったが、出遅れたので致し方ない。迎える今回、スタートさえ五分に出られれば、当然ながら好勝負になるはずだ。

　高松宮記念がGIに昇格した96年以降、JRAの春秋スプリントGIを連勝した馬は7頭。ルガルは偉大な先輩達に続くことができるか。2つ目のビッグタイトルをつかみ取り、主役不在のスプリント戦線の正横綱に上り詰めてほしい。

【過去のJRAスプリントGI連勝】
・フラワーパーク…96年高松宮杯→スプリンターズS
・トロットスター…01年高松宮記念→スプリンターズS
・ビリーヴ…02年スプリンターズS→03年高松宮記念
・ローレルゲレイロ…09年高松宮記念→スプリンターズS
・カレンチャン…11年スプリンターズS→12年高松宮記念
・ロードカナロア…12年スプリンターズS→13年高松宮記念→スプリンターズS
・ファインニードル…18年高松宮記念→スプリンターズS
※高松宮記念がGIに昇格した96年以降