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【高松宮記念】ナムラクレア100点!昨秋から筋肉量大幅アップ バースデーVへ視界良好

スポニチ
  • 2025年03月25日(火) 05時30分
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 ◇鈴木康弘氏「達眼」馬体診断

 休眠打破でバースデーに満開宣言だ。鈴木康弘元調教師(80)がG1有力候補の馬体を診断する「達眼」。「第55回高松宮記念」(30日、中京)ではG1初タイトルに休養明けで挑むナムラクレアサトノレーヴに満点を付けた。なかでも達眼が捉えたのは、レース当日に6度目の誕生日を迎えるナムラクレアの筋肉と毛ヅヤ。春先の暖かさで桜の花芽のような大変身を遂げた。

 彼岸が明ければ、桜の季節。つくば市内の自宅周辺を歩くと、固く閉じていた桜のつぼみがいつの間にか膨らんでいます。既にほころび始めた芽も。桜の名所で知られる筑波山神社のソメイヨシノは今日にも開花するようです。桜は休眠打破の樹木。夏に付いた花芽は秋になると休眠に入って成長をいったん止めますが、真冬の寒さで目覚め、春先の暖かさで成長して鮮やかに咲くそうです。

 高松宮記念にも休眠打破の有力候補がいます。ナムラクレア。昨秋のスプリンターズSの馬体診断では「牝馬とはいえ筋肉のボリュームが欲しい。毛ヅヤももう少し欲しい」と指摘しました。秋に休眠に入った桜の花芽のように映った。ところが、桜の開花シーズンに合わせるように筋肉のボリュームが増しています。特に肩と尻の筋肉量が見違えるほどアップした。前後肢バランス良く成長しました。毛ヅヤも休眠中の昨秋とは一変。春の暖かい日差しを浴びて輝いています。新陳代謝が格段に良くなったのでしょう。美しく咲いた“サクラクレア”と呼びたくなるほどの変化です。

 G1・2着2回、3着3回。高松宮記念は2年連続2着。あと一歩のところでタイトルを逃してきましたが、ここまで馬体が成長すれば「サクラサク」の吉報を期待できるのではないか。

 姿勢には前向きさが表れています。左後肢の蹄後方を少しだけ浮かしながら前肢に負重をかけている。それでいて、力みひとつない。きっと咲いてみせるから!と誓いを立てるような立ち姿です。

 桜の木も競走馬も愛情を注がれれば息の長い現役生活を送れます。桜守と呼ばれる管理者が剪定(せんてい)や施肥に手間ひまをかけたソメイヨシノは、樹齢50年を超えてもボリュームのある美しい花を咲かせます。長谷川厩舎に大切に育てられながら花芽を膨らませた“サクラクレア”も6歳春にG1の大輪を咲かせるかもしれません。

 高松宮記念がゲートインする3月30日はナムラクレアの誕生日。人の年齢表記でも満6歳を迎えます。天気サイトによれば、首都圏と名古屋方面の桜が満開になるのはバースデーVが懸かる30日前後の予想です。(NHK解説者)

 ◇鈴木 康弘(すずき・やすひろ)1944年(昭19)4月19日生まれ、東京都出身の80歳。早大卒。69年、父・鈴木勝太郎厩舎で調教助手。70~72年、英国に厩舎留学。76年に調教師免許取得、東京競馬場で開業。94~04年に日本調教師会会長。JRA通算795勝。重賞27勝。19年春、厩舎関係者5人目となる旭日章を受章。

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