17年にGIに昇格した
大阪杯だが、昇格前も芝中距離の名物レースとして数々の名馬が勝利してきた。そして牝馬に限ると、
グレード制導入後の勝ち馬は
エアグルーヴ、
ダイワスカーレット、
ラキシスと名牝ばかり。そんな3頭の
大阪杯を振り返る。
グレード制導入後で初の牝馬Vとなったのは98年の
エアグルーヴだった。前年の
年度代表馬としての始動戦。道中は4~5番手を追走し、残り200mで先頭へ。内から
メジロドーベルが迫るが、これを余裕たっぷりに退けてフィニッシュ。単勝1.2倍の圧倒的1番人気に応え、68年の
ヤマピツト以来、実に30年ぶりの牝馬による
大阪杯制覇を果たした。
続いては08年の
ダイワスカーレットだ。前年に
桜花賞、
秋華賞、
エリザベス女王杯を制覇。
有馬記念で2着に敗れたものの、ここは単勝2.0倍の1番人気に推されていた。馬なりでハナに立つと、道中はマイペース。直線に向いて追い出されると、外で食い下がる
アサクサキングス、内から迫る
エイシンデピュティを退けてゴール。堂々の逃げ切りで重賞5勝目を挙げた。
そして3頭目が15年の
ラキシスだ。34年ぶりの不良馬場となった一戦。後方で脚をためた
ラキシスは、直線で力強く脚を伸ばした。一旦は外の
キズナに前に出られたが、ここから勝負根性を発揮。最後は2馬身突き放しての完勝で、前年の
エリザベス女王杯に続く、2つ目の重賞タイトルを獲得したのだった。