「
毎日杯・G3」(29日、阪神)
新馬戦-
シンザン記念と連勝中の
リラエンブレムが次なる勲章を狙う。現状は体が緩く成長待ちの段階でもポテンシャルは一級品。主戦の浜中が「デビュー前からとにかく脚が速いというのが印象に残っている。まだ奥もある」と絶賛する好素材が、初見参の阪神で驚異の走りを見せる。
伸びのあるス
トライドで突き抜けたのが新馬戦。大器の片りんを感じさせるには十分だったが、重賞挑戦となった2戦目も圧巻だった。スタートを決めて前につけると、道中は馬の間に挟まれ窮屈な追走。武幸師が「ゴチャゴチャして嫌だった。ジョッキーがうまくさばいてくれた」と振り返るように鞍上がうまくなだめて直線へ向くと末脚さく裂。先に抜け出した
アルテヴェローチェを直線半ばで悠々とかわし去り2馬身半突き放した。
2歳重賞を勝ち、G1でも好走した実績馬を力でねじ伏せる内容。指揮官は「まだ時間がかかるタイプだと思っていたなかで勝ってくれた」と想像以上の走りに舌を巻きつつ、「間隔をあけながら大事にきている。成長はゆっくりだから」と慎重なスタンス。その先を同時に見据えている。
1カ月前に帰厩して、じっくりと乗り込んできた。右回りは新馬戦でクリアしており初の千八の距離が鍵になりそうだが、武幸師は「距離は気にならない。阪神の広い外回りコースで不利なくレースをしてくれれば」と泰然自若。末恐ろしい素質馬の連勝街道はまだ続く。
提供:デイリースポーツ