「
高松宮記念・G1」(30日、中京)
無事是名馬が虎視眈々(たんたん)と
ビッグタイトルを狙う。8歳馬
ウイングレイテストは2歳時からコンスタントに走り続けて、今回が40戦目。前走のオーシャンSでは3着と良化気配を見せている。昨秋の
スプリンターズS(14着)以来となる2回目のス
プリントG1挑戦で頂点を狙う。
ウイングレイテストは3戦目の
デイリー杯2歳S2着など、早い時期から重賞で存在感を発揮してきた。4歳夏から管理している畠山師は「普段はもさっとしていて牛みたい」と笑顔を見せて、「それが調教に行くとサッと走る。やることが分かっている」と、年齢を感じさせない活躍の理由を説明した。
無駄なことはしないから消耗が少ない。賢さが長い現役生活を支えている。その特徴を生かし、陣営もひと工夫。「ブリンカーはゲート裏で装着しているんです」と師は明かす。「さあ、競馬」の合図はレース直前。無駄に消耗させない気持ちの切り替えに役立てている。
8歳初戦のオーシャンSはもうひと追い欲しいという状態だったが、3着と上々の滑り出し。その後は在厩で調整を続け、1週前には美浦Wで6F88秒9-38秒8-11秒3と馬なりで鋭伸。前哨戦を叩かれた上積みを感じさせた。
「1回使っていい脚慣らしになったかと思います」と前走を評価する。そして「反動もなく体はできていますから、微調整で十分。あとは松岡の感触次第で」と最終仕上げは長年コンビを組む鞍上に託す考えだ。
開幕週だった前走のように、パンパンの良馬場がベスト。指揮官は「馬場が合ってくれたら。スタートをポンと出て、いいポジションを取れれば差のない競馬ができる」と手応えを口にする。条件がかみ合えば、大仕事をやってのけるだけの状態に仕上がっている。
提供:デイリースポーツ