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高松宮記念追い切り(26日・美浦トレセン)
G1・第55回
高松宮記念(30日、中京・芝1200メートル)の追い切りが26日、東西トレセンで行われた。
香港スプリント3着以来となる
サトノレーヴは美浦・Wコースでラスト1ハロン10秒7と鋭い伸びを披露し、最高評価「G」を獲得した。
圧巻の動きに“マジックマン”もご機嫌だ。
サトノレーヴは美浦・Wコースでモレイラを背に併せ馬。
日経賞に出走予定の
チャックネイトを4馬身追走すると、直線は馬なりのまま内から伸びて半馬身先着した。輸送も考慮し4ハロンしか時計は出さなかったが、ラスト1ハロンはこの日の最速となる10秒7。完璧と言っていいデモンストレーションに、前走の
香港スプリントに続く3度目のコンビとなる鞍上は「体は以前と変わりないが、年齢を重ねて落ち着きが出た。乗っている感じも良く、レベルアップしている。レースが楽しみになった」と、いつになく声を弾ませた。
前走は3着に敗れたが、香港史上最強ス
プリンターとの呼び声の高い勝ち馬カーイン
ライジングとは3/4馬身差。トップクラスの力は示した。「いい勝負ができていたし、能力は高い。今回もその力を出してもらえるのが楽しみ」。3年連続の短期免許を取得したモレイラは、
大阪杯の
ステレンボッシュ、
桜花賞の
エンブロイダリーと来週以降も有力馬でのG1参戦が予定されている。初週から最高の結果を出して弾みをつけるつもりだ。
G1初出走だった昨年の
スプリンターズSが7着。今回はキャリア12戦目で初の左回りと、越えなければならない壁は低くない。それでも河原助手は「調教では左回りは問題ないです。荒れた馬場も、パンパンで速い馬場よりは適性がある。強い馬はいるが、自信を持って挑戦したい」とレース当日が待ちきれない様子。高い身体能力に完璧な仕上がり、そして最強の鞍上と三拍子そろった快速馬が、初のG1タイトルを完全に射程圏にとらえている。(角田 晨)
スポーツ報知