◆
高松宮記念追い切り(26日・栗東トレセン)
G1・第55回
高松宮記念(30日、中京・芝1200メートル)の追い切りが26日、東西トレセンで行われた。先週に続き栗東・坂路で好時計を出した
ルガルは山本理貴記者が「見た」で目下の充実ぶりに迫った。
上昇ムードが日増しに高まっている。昨年の最優秀ス
プリンターに輝いた
ルガルはコンビ6戦目となる西村淳を背に、栗東・坂路を単走。無駄な力が全く入らない伸びやかな走りで加速ラップを刻み、52秒0―11秒8をマークした。ほとんど手綱は動かず、馬の走る気に任せた調整。活気と
パワーにあふれ、王者の風格を漂わせた。
同じく坂路で行われた1週前追い切りは、びっしり追われて50秒5―11秒8。当週はコンディションを整える程度で、そこまで時計は出さないだろうと思っていた。事実、この日の杉山晴調教師の指示は「最後までじっとしておくように」。無理せず速い時計が出るのは、完調に近づいている証拠だろう。3週連続でまたがった西村淳も「1週ごとに良くなっているし、去年と同様に順調にきている」と良化を実感している。
前走の
香港スプリントは初の海外遠征。慣れない環境が影響したのか、ゲート裏で集中力を欠き、大きく出遅れた。外を回って追い上げたが、最後は苦しくなり11着。G1馬として臨んだ初戦はほろ苦い結果に終わった。しかし、能力に疑いはない。主戦は「馬も戸惑ったところがあると思うし、初めての坂路以外の調整でしたからね。ゲートは僕のせいでもあるし、申し訳なかったけど、あの子の走りは見せてくれた」と信頼は揺るがない。
昨年10着雪辱 昨年は
シルクロードSで重賞初制覇を飾り、1番人気で迎えた昨年の
高松宮記念は10着。レース後に骨折が判明した。力を出し切れなかったが、今年は違う。「去年は勝てなかったし、悔しかったですしね。その悔しさも、
ルガルは知っている」。ひと回り大きくなった人馬がリベンジを果たす予感がする。(山本 理貴)
スポーツ報知