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騎乗技術を信頼し合っていたペリエ氏と武豊

スポニチ
  • 2025年03月28日(金) 05時05分
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 【競馬人生劇場・平松さとし】

 26日、オリビエ・ペリエ元騎手が栗東トレセンを訪れた。昨年引退した往年の名ジョッキーが日本で最後に騎乗したのは2012年のジャパンC(ソレミアに騎乗し13着)。既に13年も前のことになるため、最近の若い競馬ファンの中には、この伝説的な名手を知らない人もいるかもしれない。

 ペリエ元騎手は、凱旋門賞(G1)で1996年から98年にかけて3連覇を含む4勝、日本では02年から04年にかけて有馬記念(G1)を3連覇するなど大活躍した。一時は毎年冬になると短期免許を取得して来日、武豊騎手から「冬の風物詩」と言われたほどだった。

 「自分がフランスで乗り始めた頃、競馬場のロッカールームが隣になることもあり、親しくなりました」

 武豊騎手はペリエ元騎手との関係をそう語る。年齢も近く(現在、武豊騎手は56歳、ペリエ元騎手は52歳)2人はすぐに意気投合。互いの国でサポートし合うようになった。

 以前、2人がお互いの騎乗技術をどう思っているのかを聞いたことがある。その時、日本のレジェンド・武豊騎手が語ったのは次の言葉だった。

 「オリビエの後ろで競馬をすると、安心して乗っていられます。日本の競馬は賞金が高いため、外国人騎手の中には無理に狭いスペースへ突っ込むような人もいるのですが、彼は絶対にそんなことをしないので、後ろについていけば、勝機が広がるという感じです」

 これに対し、現役時代のペリエ騎手はこう答えた。

 「ついて行くのは僕の方だ。ユタカさんのペース判断は、僕なんかの比じゃないくらい正確。遅ければ前にいるし、速ければ後ろで控えている。だから、勝とうと思えばユタカさんの近くにいることが大切なんだ」

 さらにこう続けた。

 「少なくとも、日本で乗る限り、自分がいくら頑張ってもユタカさんにはかなわなかったよ」

 時は流れ、現在は引退したペリエ元騎手だが、「今でもユタカさんを尊敬する気持ちは変わらないよ」と語り、笑みを見せた。 (フリーライター)

スポニチ

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