ドバイ・ワールドCデーの諸競走が4月5日、メイダン競馬場で行われる。今年は日本馬が大挙参戦するなかで、特に注目を集めるのが日本人トレーナー最多の海外重賞16勝を誇る「世界のYAHAGI」こと
矢作芳人調教師=栗東=。今回はドバイ・ワールドC(ダート2000メートル)の
フォーエバーヤング(牡4歳、父
リアルスティール)、ドバイ・シーマクラシック(芝2410メートル)の
シンエンペラー(牡4歳、父
シユーニ)、ドバイ・
ゴールデンシャヒーン(ダート1200メートル)の
アメリカンステージ(牡3歳、父イントゥミスチーフ)と強力な3頭を送り出す。
壁は高い。
アメリカンステージはまだ3歳馬ながら、古馬との対戦を選択。3歳春の時点で古馬相手の海外重賞を走るのは、2017年の
ディオスコリダー(マハブアルシマール7着、
ゴールデンシャヒーン11着)以来2頭目になる。まさに異例。しかし、同舞台の前走、マハブアルシマール・G3では2着。5馬身近く離されたとはいえ、勝ち馬は昨年の
ゴールデンシャヒーンを制したタズだった。
「あくまで挑戦。前走の内容は悪くなかったです。ただ、前とは差があったし、簡単ではないですよ。ただ、勝ち馬は去年の
ゴールデンシャヒーンを勝ったタズですからね。3歳としてはすごいんだけどね」
デビュー4戦目からダート6ハロン戦に投入すると、未勝利と1勝クラスをどちらも圧勝。しかし、国内にはダート6ハロン戦の3歳オープン競走はない。すると、視線を海外へと向けた。
「うちのスタッフから提案があったんだよ。当初のサウジ(リヤドダートス
プリント)は古馬と7・5キロ差あったからね。だから、連闘でしたが、
中京2歳S(芝1200メートル)でレーティングを取りにいきました。だけど、サウジに入らず、古馬と4・5キロ差にはなりますが、ドバイに切り替えました」
予定を切り替えたうえで、古馬との初対戦だった前走でも2着と健闘。今回は早々と
ゴールデンシャヒーンからの招待が届き、目標の一戦への調整をしっかりと積んだ。スタッフとの綿密な連携から大胆な采配を振るったトレーナーは、第一人者らしい提言も口にした。
「3歳の短距離(6ハロン)ダートのオープンが全くないというのは、今後考えていかないといけない。この馬の存在が、そういう流れを生んで、一石を投じることになってくれれば。今回は(古馬と)斤量差が3・5キロ差とさらに小さくなるけど、頑張ってほしい」
常識的には厳しいが、国内外を問わずにたどり着いたベストの条件。矢作厩舎にはサプ
ライズがよく似合う。(取材・構成 山本 武志)
スポーツ報知