名馬
オグリキャップが今年で生誕40周年を迎えた。そこでこの機会に
オグリキャップの半妹であり、兄妹GI制覇を果たした
オグリローマンをプレイ
バック。94年の
桜花賞を振り返る。
オグリローマンは
父ブレイヴェストローマン、
母ホワイトナルビー、母の
父シルバーシャークの血統。GI・4勝を挙げた「芦毛の怪物」
オグリキャップの6歳下の半妹として、当歳時から注目を集めた。兄と同じく笠松・鷲見昌勇厩舎からデビュー。重賞4勝を含めて7戦6勝の成績を残すと、兄が果たせなかったクラシック制覇を目指し、やはり兄と同じ栗東・瀬戸口勉厩舎に移籍した。
中央デビュー戦の
エルフィンSでは
武豊騎手が騎乗。1番人気に推されたものの、まさかの最下位9着に敗退する。それでも続く
チューリップ賞では田原成貴騎手とのコンビで2着に食い込み、
桜花賞の優先出走権を獲得。再び
武豊騎手を鞍上に迎え、クラシック第一弾に駒を進めた。
この年の3歳牝馬戦線は
ヒシアマゾンが頭一つ抜けた存在だった。しかし、外国産馬でクラシックの出走権はなし。したがって
桜花賞は混戦模様となっていた。
オグリローマンは単勝7.3倍の3番人気。とはいえ、
オグリキャップの妹がクラシックに参戦するとあって、注目度では群を抜いていた。レースは前半1000mが59秒3と平均的なペースに。最内枠の
オグリローマンは中団インを追走。そして直線に向くと、馬群を捌きながら外へ。進路ができると鋭く脚を伸ばす。1番人気の
ローブモンタントをかわすと、粘り込みを図る
ツィンクルブライドもゴール寸前で捕らえて先頭でゴール。地方出身馬による初の
桜花賞制覇、そして兄の
オグリキャップとともに史上6組目となる
JRA・GIきょうだい制覇を果たした。