上里直汰騎手(18)=美浦・
加藤士津八厩舎=は4月5日、中山7R・4歳上1勝クラス(ダート1800メートル=11頭立て)で
スペイドアン(牡4歳、美浦・
加藤士津八厩舎、父
カリフォルニアクローム)を1着に導き、デビュー31戦目で待望の
JRA初勝利を挙げた。初の沖縄県出身の
JRAジョッキーとして注目を集めて、自厩舎の馬での白星となり師匠の加藤士調教師とともに喜びを分かち合った。
内の4番枠から好スタートを決めて、すんなりハナへ。道中は我慢して折り合い、直線では左ムチで懸命に鼓舞して、2着の
デスティノに1馬身3/4差をつけて逃げ切った。
レース後の
ウィナーズサークルでは多くの先輩、同期の騎手から祝福されて、「本当に
スペイドアンという馬は競馬学校での実習中から乗せていただいていた馬で、すごい思い出があるので本当に勝たせてくださったオーナーさん、調教師の先生、厩務員さんをはじめ、多くの方々に感謝の気持ちでいっぱいです」と満面の笑みでマイクを握った。この日は双子の妹も応援に駆けつけて、
ウィナーズサークルで涙を流して喜んでくれていたという。
師匠の加藤士調教師は「最初からスタートが上手だったので、それが武器になるから、それを生かして競馬をするように伝えていました。こちらの言うことを素直に受け入れてできるので、一戦一戦勉強してうまくなってきていた。勝てる可能性がある馬だと思っていたので、平場のレースでこんなに緊張したのは初めてかもしれないです(笑い)」と“親心”をのぞかせて喜んだ。
スポーツ報知