◆第29回ドバイ・ワールドカップ・G1(4月5日、ドバイ・メイダン競馬場・ダート2000メートル)
1着賞金696万米ドル(約10億9289万円)を誇るドバイ・ワールドCは米国の
ヒットショーが勝利。日本調教馬は4頭が出走したが、23年
ウシュバテソーロ以来の3勝目を挙げることができなかった。
史上初となるサウジCからの連勝を狙った
フォーエバーヤング(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎、父
リアルスティール)は、好位から進出を図るも手応えが悪く、直線ではしぶとく伸びたが3着まで。勝てば通算獲得賞金で日本馬歴代1位に浮上したが、記録更新はならなかった。
有終Vを狙った
ウシュバテソーロ(牡8歳、美浦・
高木登厩舎、父
オルフェーヴル)は6着、海外G1初制覇を狙った
ウィルソンテソーロ(牡6歳、美浦・
高木登厩舎、父
キタサンブラック)は7着、サウジC6着から臨んだ
ラムジェット(牡4歳、栗東・
佐々木晶三厩舎、
父マジェスティックウォリアー)は9着だった。
フローレン・ジェルー騎手(
ヒットショー=1着)「直線向いたときにすごい手応えだった。
フォーエバーヤングもいましたが、ものすごい手応えで勝てると思いながら乗っていました。正直言うと、入着できればと思っていた。驚いているし、信じられないことだね」
坂井瑠星騎手(
フォーエバーヤング=1着)「勝たなければいけない馬で勝てなくて申し訳ありません。前回は120%を出してくれたなかで、そこまでいかなくても、今回は勝ってくれるかなと思っていました。全頭が
フォーエバーヤングを倒しに来るのは想定内でしたが、ポジションをキープするのが精いっぱいで、今日のところはあれ以上、できませんでした。ゲートを出て全く進んでいかなくて、ずっと押してああいうレースになりました。(レース後は)ヘトヘトで歩くのがやっとという状態でした。分かってはいましたが、甘くはないな、勝たないといけない馬で勝ち続けるのは難しいなと。結果を出せなかったことは残念です。100%の力を出していない。また秋に強いところを見せたい」
矢作芳人調教師(
フォーエバーヤング=3着)「残念以外の何ものでもありません。アウェーの洗礼を受けたので。言い訳になるので嫌ですが、ひどい仕打ちを受けた。ただ、はね返さないといけないですし、言い訳にはできない。スタートも良かったですし、2番手でもと思いましたが、(坂井)瑠星と話したところでは、テンに進んでいかなかったと。最後は伸びていますが、序盤の進みが悪かった。その間に(他馬に)入られた。調教師もジョッキーも足りないと言うこと。またやり直したい。(馬券を)頭で買ってくれている方が多いと思いますが、申し訳なく思います。次につなげたいですね」
菅原明良騎手(
ウシュバテソーロ=6着)「いつも通り後ろからの競馬となりました。サウジより状態は良かったと思いますが、返し馬の際に気持ちが落ち着きすぎていました。闘志があるとよかったのですが」
川田将雅騎手(
ウィルソンテソーロ=7着)「とても具合良くレースを向かえてくれて、とてもいい内容だったのでしっかり勝ちに行って勝ちに行った分、着順はこうなってしまいましたけど、全力の走りをしてくれました」
三浦皇成騎手(
ラムジェット=9着)「最高のコンディションで臨めたと思います。3角を上がっていく時はサウジより正直かなりいい手応えがあったので、やってくれるかなと思ったんですけど、直線に入ったらタフな馬場で最後は馬も苦しくなってしまいました。まだ若い馬ですし、これから良くなってくると思うので、この経験ができたことを前田オーナーに感謝したいです」
佐々木晶三調教師(
ラムジェット=9着)「すがすがしい気持ちです。この馬の競馬がやっとできて、4コーナーもオッという感じ。ジョッキーとも話したとおりうまく行って
フォーエバーヤングを前に見ながら、そのまま持続してくれないかなと思ってみていたけど、残り300メートルでもたれてしまって海外の経験値かなというところはあります。(状態は)最高でした。日本に帰ってまた頑張ります」
スポーツ報知