中山のメイン「第57回
ダービー卿CT」は1番人気
トロヴァトーレが内から鋭く伸びて重賞初制覇を飾った。
マジックマンが魅せた。直線入り口、
トロヴァトーレの馬上でモレイラは一瞬の隙を狙っていた。「内にスペースが空いたところを素晴らしい反応でよく伸びてくれた」。内ラチ沿いに生まれた1頭分しかない進路を選択し、一気に抜け出して先頭へ。最後は外から迫る
コントラポストを首差でしのぎ、重賞初Vのゴールに飛び込んだ。
道中は中団のインでロスなく進めた。鞍上は「いい手応えのまま回ってこられた」と振り返る。これで中山6戦5勝。「スムーズな展開ではなかったが勝つことができた。能力がある馬だし、この先さらに成長してくれればG1にも出られると思っている」。初コンビの相棒を笑顔で称えた。
この日の中山はモレイラデー。重賞に続いて最終12Rも
ロサンゼルスで制し、9~12Rまで4連勝。午前中の2Rと合わせ1日5勝の固め打ちだ。9Rでは
JRA通算200勝を史上最速で達成。「ファンの声援に感謝したい。(昨年誕生した)3番目の子供にも、いい報告ができる」と喜んだ。
昨年同様、桜の季節に日本で大活躍。今日のG1
大阪杯では
ステレンボッシュに騎乗。自身の手綱で制した昨年
桜花賞以来のタイトルを目指す。「G1で勝利を挙げた馬に再び騎乗できるのは光栄なこと。今週もいい結果を出せるように全力を尽くしたい」とモレイラ。先週の
高松宮記念(
サトノレーヴ)に続く、2週連続のG1制覇を、あっさりやってのけそうなムードだ。
◆
トロヴァトーレ 父
レイデオロ 母シャルマント(母の
父エンパイアメーカー)21年4月30日生まれ 牡4歳 美浦・鹿戸厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザン
ファーム 戦績10戦6勝 総獲得賞金1億4006万3000円 馬名の由来は吟遊詩人(イ
タリア語)
スポニチ