「
クラウンカップ・S3」(8日、川崎)
なんとブービー人気の
ミーヴァトンが、佐藤博師の重賞初制覇を祝う末脚をさく裂。ゴール前の接戦を制し、「第71回
東京ダービー・Jpn1」(6月11日・大井)への優先出走権をゲットした。首差2着に4番人気の
ドリームジャパンが入り、1番人気の
ヤギリケハヤはさらにアタマ差の3着に敗れた。
ペースが緩んだ向正面で、逃げるアーサを目がけて外から
プローラーティオーがまくって一気にレースが動いた。これには後方インに待機していた
ミーヴァトンの町田直もにんまりだ。
鞍上の冷静な判断も実を結んだ。「ペースが遅くて厳しいかなと思ってたら、一気に速くなってくれた。
ワンチャンスあるかなと思ってたら、ホントに
ワンチャンスあった。自分の馬のペースを守って乗ったのが良かった」と喜んだ。4頭ひしめき合う4角手前はまだ最後方。直線内から馬群をさばいて外へ出すと、先に抜けた
ドリームジャパンを目標にラストスパート。鞍上の豪快な右ステッキに導かれて、最後の最後に首差かわした。
15年開業の佐藤博師は待望の重賞V。「特に意識はしてなかったし、いつかは…と思っていた。でも、勝ててうれしい」と遠慮がちに笑顔がのぞいた。オーナーと1歳のセリで見いだしてきただけに「感慨深いです。とにかく丈夫なところが気に入りました。それにここへ来ての成長スピードが速くて驚いています」と目を細めた。
この後は「せっかく権利を頂いたので、ダービーを目標に」と明言。「距離は延びた方がいいですから」。さらに相手が強化される大舞台へ。成長著しい若駒と夢を膨らませる。
提供:デイリースポーツ