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【桜花賞】騎手時代に3冠牝馬アパパネでVの元名ジョッキーが初クラシックで騎手&調教師制覇に挑む

スポーツ報知
  • 2025年04月11日(金) 06時15分
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◆第85回桜花賞・G1(4月13日、阪神・芝1600メートル)

 第85回桜花賞・G1(13日、阪神)の枠順が10日、確定した。蛯名正義調教師(56)=美浦=が、プリムツァールでクラシックに初出走。史上5人目の騎手&調教師での桜花賞制覇を目指す。

 かつての名ジョッキーは、変わらぬ信念でG1奪取を狙う。プリムツァール桜花賞に挑む蛯名正調教師は、開業4年目で初めてデビュー前から自身が管理した馬でG1の舞台にたどり着いた。騎手時代には10年に3冠牝馬のアパパネで制しており、調教師として初のクラシックへ闘志を燃やす。「期待馬を預けていただいて、出せることは非常に良かった。こういう馬を預けていただいて光栄です」と気を引き締める。

 半兄ドーブネは芝のマイル前後で活躍してオープンまで出世し、イスラボニータ産駒の同馬も牧場時代から評判が高かったという。「牧場からいい馬と聞いていたし、乗ったらなるほどな、と。皮膚感だったり乗っての雰囲気、しなやかできれいに走れる馬」と指揮官。自らトレセンでの調教で騎乗した感触から、素材の良さにデビュー前からクラシックを意識してきた。

「点ではなく線」 当初は昨年10月の東京で初陣を迎える予定だったが、脚部不安により今年の1月までずれ込んだ。その初戦も2着に敗れ、中2週だった2戦目で初勝利。押せ押せのローテを余儀なくされたが、アネモネS(2着)で優先出走権を獲得した。「これからというのがあるので、無理せずに(他のトライアルではなく)できるだけ間隔を空け、そのなかで最善の形でこられた」。騎手時代から馬を「点ではなく線」で考えて育てる哲学が、プリムツァールに詰まっている。

 その父イスラボニータは、ジョッキーとして14年の皐月賞Vに導いた。「(大きな独特のフットワークだった)お父さんみたいな馬はなかなかいないけど、(筋肉の)柔らかさというのは通じるかな。あの馬も前向きな馬で、操縦性を上げるために厩舎と取り組んで2000メートルまでこなしてくれた」と蛯名正師。その娘も一戦ごとに落ち着きや操縦性が向上しており、指揮官の執念は実を結びつつある。(坂本 達洋)

 ◆蛯名 正義(えびな・まさよし)1969年3月19日、北海道生まれ。56歳。1987年3月に美浦・矢野進厩舎からデビューし、96年にバブルガムフェロー天皇賞・秋を制してG1初勝利。01年マンハッタンカフェ、07年マツリダゴッホでの有馬記念や10年のアパパネでの牝馬3冠などG126勝、重賞129勝。21年に調教師免許を取得し、JRA通算2541勝の成績を残して引退して調教師に転身。22年3月に美浦で開業して、23年の京王杯スプリングC(レッドモンレーヴ)で重賞初勝利。JRA通算50勝。

スポーツ報知

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