ヴィクトリアマイルへ向かう上での重要な前哨戦で2016年に距離が1600メートルに延長されてからの9年間で、このレースを
ステップに本番へと向かった馬は[4-3-5-51]と数ある前哨戦の中で最多勝利、最多連対数を誇っている。外回りコースを使用する阪神競馬場の芝1600m戦は長い
バックストレッチとホームストレッチを走るワンターンコース。枠順により有利不利も少なく、スピードと瞬発力、そして総合力が問われるコースだ。
◎
スウィープフィートは
エルフィンS2着のち、
チューリップ賞に勝って
桜花賞4着。4歳牝馬世代を代表するマイラーの1頭で、強烈な決め脚が武器だ。前走の
愛知杯は約10か月ぶりの1戦で馬体重が24kg増。スタートで立ち遅れ、ほぼ最後方の位置から、それでも最後は大外からメンバー最速の末脚で追い込んだ。力は示したが、久しぶりの1戦で1400mの距離は少々忙しかった印象だ。1ハロンの距離延長はプラス材料だろう。瞬発力勝負になれば、この馬の末脚は怖い。
〇
ボンドガールはここまで[1-5-1-1]で、致命的な不利を受けた
NHKマイルC以外は崩れていない。昨夏以降は末脚を生かすような競馬を続けていたが、前走の
東京新聞杯はスタートを決めて好位で折りあった。マイル戦のペースはあっている印象を受けた。ゴール前で先行勢を捕まえたところで大外から強襲されてしまった。阪神コースは初めてだが、これまで4つの競馬場で走って崩れていない馬。割り引く必要はなさそうだ。
▲
タガノエルピーダは
朝日杯FS3着馬。
桜花賞出走をかけた
チューリップ賞は不利な大外枠ということに加えてハイペースを追いかけてしまったために伸びを欠いたが、前走の
斑鳩Sは体重を大きく増やして挑み、ゴール前では抑える余裕もあった。ここまで大きく崩れたのは
オークスのみで、マイル戦に限れば[2-0-1-1]。今回のメンバー構成で、この馬の先行力は武器になりそうだ。
△
アルジーヌは
ターコイズS優勝馬。間隔を空けながら大事に使われ、デビューから1度も掲示板を外していない堅実派だ。前走の
ターコイズSは前後半の半マイルが46.3秒~46.9秒という淀みの流れの中で武器である立ち回りの上手さが光る内容だった。前走のような競馬ができれば愉しみだ。
他では
ターコイズS2着の△
ビヨンドザヴァレーと昨年の2着馬△
ウンブライル。最後にマイル戦では大崩れがない△
イフェイオンも抑えておきたい。